17話 ページ19
少し歩くと洋服屋が見えた。そこのショーウィンドウには綺麗な白いワンピースが飾ってあった。
貴「ウエディングドレスみたい…。」
Aは小さな声でポツリと呟いた。
アーサーはAが小さな声で言ったその言葉を聞き逃してはいなかった。
そういえば、なんだかんだで忙しくて結婚式をあげていない。
英「本当だな…買うか。」
アーサーは店の中に入ろうとした。が、
貴「ちょ、アーサーさんいいです!ほ、ほら早く薔薇の種買いに行きましょう!今日はその種もお庭に植えるんですから!」
そうしてAはアーサーの手を引いて歩き出してしまった。
アーサーは手をひっぱられながらもそのショーウィンドウを見つめていた。
家に帰って薔薇種を二人で植えた。
貴「綺麗に咲くといいですね。」
英「あぁ。まぁ、大丈夫だろ。俺とAが育てるんだから。」
貴「ふふ、そうですね!二人で育てたらこのお庭、宝箱のようになるでしょうね。」
英「金色の薔薇とか、虹色の薔薇とかが咲くかもな。」
貴「もう、アーサーさんたら。」
Aはとても笑顔で幸せそうだった。
英「そろそろアフタヌーンティーの時間だな、紅茶淹れてくるよ。」
貴「あ、はい!ありがとうございます!アーサーさんの淹れる紅茶とても美味しいので嬉しいです!私はお菓子持って来ますね。」
その後、二人で他愛もない話をして時間を共にした。
英「早いな、もう夜か…。明日は仕事だし、早く寝ないとな。A、おやすみ。」
そう言ってリビングから自分の寝室に移ろうとした。
貴「…。」
いつも、おやすみと言うと笑顔でおやすみと返してくれるAが何も言わなかった。
英「A…?」
名前を呼ぶとAが抱きついてきた。
貴「……わがまま言ってもいいですか?」
Aは申しわけなさそうに言った。
貴「…もう少し、もう少しだけでいいのでこのまま、アーサーさんを抱きしめさせてください…。」
そう言ってAは抱きしめる力を強くした。アーサーもAをぎゅっと抱きしめた。
しばらくして、Aはアーサーから離れた。
貴「…ごめんなさい。アーサーさん、おやすみなさい。」
そう言って、Aは自分の寝室に行こうとした。が、次はアーサーが後ろから抱きしめた。
英「今日は一緒に寝よう、お前を一人にさせたくない。」
アーサーはAを一人にしたら消えてしまう気がした。
そして、二人はアーサーのベッドで抱きしめあって寝た。
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イギリス(プロフ) - 猫寝子☆さん、教えていただきありがとうございます!なんと、お恥ずかしい間違いをしてしまい申し訳ありませんでした…。本当にありがとうございます! (2015年8月20日 0時) (レス) id: 7d024dd213 (このIDを非表示/違反報告)
猫寝子☆(プロフ) - イギリスさん» イギリスさん!小説の中で家事が火事になってますよ! (2015年8月19日 23時) (レス) id: 8a5ede7088 (このIDを非表示/違反報告)
イギリス(プロフ) - そんなことないです!本当にありがとうございます!勉強になりました!続き頑張ります! (2015年8月13日 9時) (レス) id: 7d024dd213 (このIDを非表示/違反報告)
スルメうめぇ - イギリスさん» いえいえ、こちらこそ図々しい言い方ですみませんでした。続き楽しみにしています。 (2015年8月13日 7時) (レス) id: 81cffa2620 (このIDを非表示/違反報告)
イギリス(プロフ) - ルキアさん、この小説を読んでくださりありがとうございます!まだまだ分からないことだらけで手探り状態なので読んで頂けるだけで本当に嬉しいです!フォローありがとうございました!本当に嬉しいです、ありがとうございます (2015年8月13日 6時) (レス) id: 7d024dd213 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:イギリス | 作成日時:2015年8月1日 16時