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ゼミの備品調達に大手の雑貨屋さんに行ったり、ペットショップで犬猫以外のフェレットだとかチンチラだとか珍しい動物に癒されたり。普段は行かないようなハイブランドのお店に入ってみたり。
ひとしきりウィンドウショッピングを楽しんでいれば、外はもう真っ暗。今日は荷物が多いから、ということで早めの解散。
インフォメーションセンターでお土産を受け取る。思いの外腕にくるな、と思っていたら彰良さんに荷物を取り上げられた。
「荷物持ちまでさせられないです、だめ」
「もー、おうち着くまでだから！お願い！」
いつまで経ってもこの人のお願いには勝てそうもなくて、最寄りに着いたら返却してもらう約束で荷物を預ける。仮にもイケメン准教授に荷物持ちさせてる私って…。
行きと同じく、電車を二本乗り継いで最寄り駅まで戻る。いやほんとにあっという間だったなぁ。今日だけ時間の流れ倍速になってるとかない？
最寄りについても彰良さんは荷物を返してくれないし、手はずーっと恋人繋ぎのままで。永遠に家になんか着かなくていいのに、なんて思ってしまう。
「今日は楽しかったです、ほんとにありがとうございました。…あとこれ、プレゼントです」
「え！なになに、プレゼント？」
ネクタイとネクタイピンです、と伝えれば、近日中にある女優さんとの対談でつけるねって言われた。嬉しい。好き。
「うぅ…やっぱり好き！…まって今の嘘なんで聞かなかったことにしてください」
「ありがとう。でもごめんね。僕、Aさんの気持ちには応えられない」
思わずこぼれた好きという独り言。それに対してぐさりと突き刺さる先生の言葉。好きっていつかは伝えなきゃとは思ってたけどこんなタイミングで言うつもりなかったのに。しかもやんわり断られてるし。
自分の情けなさにほとほと呆れる。涙も出てこない。
「私、先生にとって迷惑でしたか」
「ううん、迷惑だったことなんて一度もないし、寧ろ助けられてることのほうが多かったよ」
じゃなかったらゼミに勧誘なんてしない、と付け加えて。
「先生のゼミに遊びにいったり、怪異の調査にも着いていってもいいですか」
「それはもちろん、僕からもお願いしたいな」
距離が開いたようで変わっていないような、また微妙な距離感に逆戻り。この恋には見切りをつけていたつもりだったけど、やっぱり悲しいものは悲しくて。家に帰ってから何をしたか思い出せないくらいにはショックで。
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ちくわ。(プロフ) - かふぇもかさん» コメントありがとうございます！不定期更新なのでお話をコンスタントにお届けすることが難しいのですが、今後ともこの作品をよろしくお願いいたします！ (2021年8月24日 20時) (
レス) id: eb81f6bdc7 (このIDを非表示/違反報告)
かふぇもか(プロフ) - こんにちは^ - ^いつも楽しく読ませていただいてます！(?)このお話毎日読み返してニヤニヤしてます(( (2021年8月22日 18時) (レス) id: 586d3de0ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちくわ。 | 作者ホームページ：https://twitter.com/pipipi__dream
作成日時：2021年8月9日 0時
