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酒井村の調査から数日、瑠衣子先輩が都内にいる正臣さんに直接会いに行ってくれている。ちなみに私は全休になってしまったのでアルバイト前の時間つぶしに遊びに来た。完全に暇な人。


暇なので久しぶりに先生の未来を見ることに。まじまじと先生の綺麗な手を見ていたら、穴空いちゃうよと笑われた。恥。


脳裏に広がる、酒井村の風景。また高槻先生はそこに向かうみたいだ。洞窟の中で脚立に足をかけたあたりからぶつりとそこで途絶えた先生の未来。


まるでフィルムの切れたテープのように、いきなり違う場面が広がる。鬼頭さんが銃口を自身に向けているところ。深町くんが、嘘だと指摘するところも見えた。


今まで何度かこういうことがあった。もちろん先生に限らず、倒れたり、寝込んだりするとこういうことがよくある。本人に何かしら突発的なアクシデントが起きると、未来が見えなくなる。


「どう?」
「途中から、ぷつって切れちゃって。酒井村の例の祠で、先生の身に何かしら起こるかもしれないです」
「そっかぁ…、できるだけ気をつけるようにはするね」


しゅんとしながらココアに口をつけた高槻先生。マシュマロがヒゲみたいになっていてかわいい。これが見れるのもここのゼミ生の特権なのになんだか申し訳ない気持ちになる。気づいたら私のマグカップも置かれていたし。


ここ最近のお気に入りはちゃんと牛乳を沸かして作るロイヤルミルクティー。のんびり優雅なティータイムを楽しんでいると、例の人骨の報告に健ちゃんさんがやってきた。


「刑事って暇なんですか?」
「深町くん、どストレートすぎるよ、もっとオブラートに包んで。私も時々思うけど」
「柊も大概失礼だからな?」


ぎろりと睨まれた。健ちゃんさんの風貌で睨まれると本職のヤがつく自営業の方みたいで凄みがある。申し訳ないけど刑事顔とはお世辞にも言えない。


どうやら件の人骨は死後200年以上たった江戸時代のものらしく、鈍器で殴られたあとが穴になったとのこと。大昔の事件すぎるから警察も介入できないって言っていた。


「1か月前から消息不明?」


恐らく、瑠衣子先輩からの電話。正臣さんが一ヶ月前から消息不明?待って待って、どういうこと。話が全く見えないんだけど!


どうやら、正臣さんの勤めている会社には鍵がかかっていて、破産寸前だったらしく。なんだか、怪しい匂いがする。

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ちくわ。(プロフ) - かふぇもかさん» コメントありがとうございます!不定期更新なのでお話をコンスタントにお届けすることが難しいのですが、今後ともこの作品をよろしくお願いいたします! (2021年8月24日 20時) (レス) id: eb81f6bdc7 (このIDを非表示/違反報告)
かふぇもか(プロフ) - こんにちは^ - ^いつも楽しく読ませていただいてます!(?)このお話毎日読み返してニヤニヤしてます(( (2021年8月22日 18時) (レス) id: 586d3de0ac (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちくわ。 | 作者ホームページ:https://twitter.com/pipipi__dream  
作成日時:2021年8月9日 0時

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