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予見したものと同じく、針と藁人形を仕込んでいた綾音さん。今のところ、未来は変わっていないみたいだ。


にしても、怪我をしてまで自分を追い詰めなくてもいいんじゃないだろうか。私も当人じゃないから綾音さんの苦しみなんてわかんないけど、でも他に方法があるはずだと思う。少なくともこの方法は間違ってると言える。


高槻先生の計らいで、残った部員さんたちのお話を聞くことに。靴の針の件も、琴子さんが綾音さんに付きっきりだから入れることは不可能だって。


話を聞く限り、綾音さん自身が仕込んでいることに間違いなさそうで。やっぱりそうなのか…。少し、ショックだ。


彼女たちが仕込んでいないにしても、綾音さんを呪おうとした、とかなんとか…。何やら不穏すぎる話題。


本気を出せずにいないから、実力でそのうち抜けるんだって、捲し立てて話す女の子。恐怖で肌が粟立つのを感じる。


「いや怖…」
「先輩?」


しっ、とジェスチャーで伝えられる。小声で呟いたのにも関わらず、深町くんに拾われてしまった。いやでもこれ怖すぎるよ!


理系学部の私が言うのもなんだけど、呪いって非科学的だけど実際に現象として起こってるからね!?ほら、人柱とか今回の藁人形もとかもメジャーな呪いだし、下手に素人が手を出していいことじゃないよ、まじで。


陸上は100分の1秒で競ったりするなんて言うけど、こんなにシビアなのか…。それとも、単に綾音さんが妬ましいのか。恐らく、その両方なんだと思う、邪推して申し訳ないけど。


「にしても、綾音心配だよね。辞めるとか言い出しちゃうかも…」
「それは、寂しいですね…」


つらつらと彼女たちが述べる言葉。ほんとに本心かよ、とツッコミを入れたくなる。深町くんを見れば、案の定顔を顰めていて。


「深町くん、大丈夫?…深町くん!!」


水でも渡そうかと脚を踏み出したときにはもう、深町くんはどさりと地面に倒れていて。

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ちくわ。(プロフ) - かふぇもかさん» コメントありがとうございます!不定期更新なのでお話をコンスタントにお届けすることが難しいのですが、今後ともこの作品をよろしくお願いいたします! (2021年8月24日 20時) (レス) id: eb81f6bdc7 (このIDを非表示/違反報告)
かふぇもか(プロフ) - こんにちは^ - ^いつも楽しく読ませていただいてます!(?)このお話毎日読み返してニヤニヤしてます(( (2021年8月22日 18時) (レス) id: 586d3de0ac (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちくわ。 | 作者ホームページ:https://twitter.com/pipipi__dream  
作成日時:2021年8月9日 0時

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