刀が九振。 ページ10
「せっかく作ってやったのにそんな反応なのか?」
「しょうがないですよ、使いの人がいるのに僕が料理しちゃ仕事を奪ってしまいますし」
「うーむ…そんなもんか?」
「そんなもんですよ」
そう話している合間にも主はどんどん手際よく朝食を作ってゆく。
「あ、今さらですけど鶴くんなにか苦手な食べ物とかありますか?」
「ものを食べれるようになってからまだ3日だしなぁ、苦手も何も食べてみないとわからんな」
「それもそうですね…じゃあ早く好きなものが見つかるようにいろんな食材使って作りますね!」
そういって主は卵を二つ割った。
卵焼きだろうか、卵を溶きふらいぱんなる器具に流し込む。
そこでふと思った。
「…なら、主の料理を食べるのは俺が初めてなんだな」
「え、そう、ですね…!そう思うとなんか緊張してきました」
ぼそっと言ったつもりだったが、主に聞こえてしまったらしい。
「いやいや、今でもこんな美味そうな匂いがするのになにを心配する必要があるんだ…」
「そうですか?そう言ってくれると嬉しいですが…えっと鶴くん、もうそろそろ出来上がるのでお皿を用意してくれますか?」
「ん、了解」
皿が置いてある棚に行き2人分の皿をとる。
主に渡すとぱっぱと料理を盛っていった。
完成した料理からちゃぶ台に置いていって、数分もしないうちにちゃぶ台は2人分の料理で埋め尽くされた。
白いご飯にみそ汁、卵焼きと焼き魚という平凡な料理だが主が作ったというだけで美味しそうに見える。
「んじゃ、さっそくいただきます」
「はい、どうぞ。…僕も、いただきます」
なにを食べようか悩んだ末卵焼きに箸をつけた。
「味はどうでしょうか?」
「………」
「…鶴くん?大丈夫ですか、まさか苦手でしたか…?」
「…主」
「は、はい」
「ものすごっっっく美味いぞ!?なんだこれ!!?」
「ホントですか!?良かったぁ…!」
主はホッとしたようで固くなっていた顔を解き笑顔を見せた。
いや、その笑顔が可愛いのなんの。
例えるなら、
「…毎日彼氏の家に行って飯を作る健気な彼女みたいな…」
「?鶴くん何か言いましたか?」
「いや、なにも」
思わず声に出してしまうくらいそんな感じだった。何故そんな現代風なことを知っているかは説明がめんどうなので割愛させてくれ。
本当に男なのかと問い詰めたくなったが主にそれは愚問だなと考え直し、朝食を再開したのであった。
審神者くんの笑顔は鶴丸に効果ばつぐんだ!
320人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なのこの - 短刀が一刀に出出てくる話、絶対かてきょーですよね! (2016年4月21日 17時) (レス) id: aa7e90b036 (このIDを非表示/違反報告)
桜吹雪#夜空(プロフ) - さなにゃさん» はい!ぜひ来てくださいな。楽しみにしてますね?スランプですか…。それは私たちにとっては天敵ですね。頑張って倒していきましょう。はい、私も頑張りますよ。ニコッ (2016年1月23日 14時) (レス) id: fe9fcd15cc (このIDを非表示/違反報告)
さなにゃ(プロフ) - 桜吹雪#夜空さん» コメントありがとうございます。更新待ってくれていたようでとても嬉しいです。文を書くとは難しいもので軽いスランプでした…頑張っていきますのでこの作品をよろしくお願いします。とうらぶの作品書かれているんですか!見にいかせていただきますね。 (2016年1月23日 14時) (レス) id: 52330fab08 (このIDを非表示/違反報告)
桜吹雪#夜空(プロフ) - 最初から見てました。凄く面白いですね、更新頑張って下さい。楽しみにしてますよ?私も刀剣乱舞の作品を書かせて頂いてるので、お互い頑張りましょう。出来れば作品を紹介させて頂きたいなんて…考えてり、してませんよ。ニコッお互い、頑張りましょう (2016年1月22日 21時) (レス) id: fe9fcd15cc (このIDを非表示/違反報告)
さなにゃ(プロフ) - ↓顔文字の文字化け失礼いたしました (2015年11月24日 16時) (レス) id: 52330fab08 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:さなにゃ | 作成日時:2015年9月12日 11時