刀が八振。 ページ9
〜鶴丸side〜
朝の少し冷たい空気で俺は目を覚ました。
まだ布団に入っていたい気持ちを抑え、一気に体を起こし伸びをする。
「んー、っっ…は、…寒…！」
本丸の景観は特に変わっていないのだが、もしかしたら9月下旬くらいの段々と寒くなってくる時期の風景という設定でもあるのかもしれない。
だが寒いからといってずっと布団に入っていたら何も始まらない。俺は布団をたたみ、自分の身支度をした。
「さてと…、主の様子でも見に行くか」
あれから2日経ち、主の体調も随分良くなった。
その間大人しくしていた主だがやはり暇なようで、本丸に備えられた本を読んでいる時に少し脅かしてやったらびっくりしながらも喜んでいた。俺としては驚かした後にとても嬉しそうな笑顔を見せるので少し調子が狂うのだが。
主の部屋に着き、トントンと戸を叩く。
「主、鶴丸だ。起きているか？」
返事はない。主は早起きで、いつもこの時間には起きているはずだ。
「さて、何処へ行ったものか…」
主の部屋を離れて本丸の中を歩く。
するともう少し先の部屋からトントントン、と音が聞こえてきた。
おそらく、炊事場からだ。
「主か？」
部屋の中を覗くと、少し長い髪を後ろで縛り、着物の裾を紐を使ってたくし上げた姿をした主が包丁を握って立っていた。
朝食を作ろうとしているのだろう。その奥でフツフツとお湯が沸いている。
「あ…鶴くん、おはようございます」
「ああ、おはようさん。主、朝飯なら俺に言ってくれれば作るのに」
そう言って俺は作るのを代わろうとすると、主はそれを拒んだ。
「いえ！自分で作りたいと思ったので、作らせてください。…ダメですか？」
「い、いや…主がそういうならいいんだが…」
「そうですか！鶴くんの分まではりきって作るので、少し待っていてくださいね」
またトントントンと音が部屋に響き始めた。
どうやら、ネギを切っていたらしい。
手慣れた様子でどんどん切っていく。
「…主は料理とか得意なのか？」
「そう、ですね。僕はこんな身体で、家では世話をかけてばかりだったのでせめて料理くらいは、と。小さい頃からずっと一人で練習してて、親に作ったこともありますね。……結局、食べてもらえませんでしたけど」
「そうなのか？」
「えぇ。大きな家なので別に自分で料理する必要なかったんですよ。使いの人がいますから。だから親には“お前が料理する必要なんてない！って怒鳴られましたね」
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なのこの - 短刀が一刀に出出てくる話、絶対かてきょーですよね! (2016年4月21日 17時) (
レス) id: aa7e90b036 (このIDを非表示/違反報告)
桜吹雪#夜空(プロフ) - さなにゃさん» はい！ぜひ来てくださいな。楽しみにしてますね？スランプですか…。それは私たちにとっては天敵ですね。頑張って倒していきましょう。はい、私も頑張りますよ。ﾆｺｯ (2016年1月23日 14時) (レス) id: fe9fcd15cc (このIDを非表示/違反報告)
さなにゃ(プロフ) - 桜吹雪#夜空さん» コメントありがとうございます。更新待ってくれていたようでとても嬉しいです。文を書くとは難しいもので軽いスランプでした…頑張っていきますのでこの作品をよろしくお願いします。とうらぶの作品書かれているんですか！見にいかせていただきますね。 (2016年1月23日 14時) (レス) id: 52330fab08 (このIDを非表示/違反報告)
桜吹雪#夜空(プロフ) - 最初から見てました。凄く面白いですね、更新頑張って下さい。楽しみにしてますよ？私も刀剣乱舞の作品を書かせて頂いてるので、お互い頑張りましょう。出来れば作品を紹介させて頂きたいなんて…考えてり、してませんよ。ﾆｺｯお互い、頑張りましょう (2016年1月22日 21時) (レス) id: fe9fcd15cc (このIDを非表示/違反報告)
さなにゃ(プロフ) - ↓顔文字の文字化け失礼いたしました (2015年11月24日 16時) (レス) id: 52330fab08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さなにゃ | 作成日時：2015年9月12日 11時
