刀が二十六振。 ページ32
「ふぅん、考え、ね…聞かせてよ」
「はい。まず、先ほどのセミナーで短刀や脇差、打刀は夜戦が得意と貴方は仰っていましたよね」
「うん、言ってたね」
「そして、今回審神者達が連れてきているのはほぼ短刀や脇差や打刀です。そしてA館大ホールには窓はありませんでした。
ということは、A館大ホールの電気を落とし、なるだけ夜戦に近いようにすればこちらが有利になるのではないでしょうか?」
「そうだね、…いい考えだと思う。敵も夜戦に対応した部隊ではないだろうし。ただそれには誰か1人、ブレーカーを落としに行く人が必要だ、それになにより、君の連れてる鶴丸は太刀だ夜戦は得意ではない。どうするつもり?」
「……鶴くんは、」
「?」
「鶴くんは、いつも周りのことを考えて行動しています。たとえ危険が少ない本丸であろうとも、気をぬくことはしません」
「…うん」
たった一週間。それだけしか一緒にはいないけど、それでも分かる。鶴丸国永という刀がどんな刀なのか。
まるで、ずっと前から知っていたかのように。
「今もきっと打開策を考えていることでしょう。鶴くんは、」
「…」
「電気を消したこちら側の意図が分からないほど馬鹿ではない。僕は、鶴くんを信じます」
誰も話さない。静寂が訪れた。
いや、話せないのだ。この空気の重たさに圧倒されて。
そんな中、凛と一点を見つめる瞳があった。
まだ若い青年はじっと目の前にいる男を見ていた。
「ふふ、いいよ。やろうじゃないか、その作戦でいこう」
「!!本当ですか」
「うん、まあその代わり」
「?」
「部屋が暗くなることで鶴丸が被るリスクを君にも同じだけ与える」
「リスク、とは具体的には」
「電気のブレーカーを落とすために、この部屋から出てもらう」
部屋の外に出るということは、万が一歴史修正主義者と出会ってしまうかもしれないということだ。
320人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なのこの - 短刀が一刀に出出てくる話、絶対かてきょーですよね! (2016年4月21日 17時) (レス) id: aa7e90b036 (このIDを非表示/違反報告)
桜吹雪#夜空(プロフ) - さなにゃさん» はい!ぜひ来てくださいな。楽しみにしてますね?スランプですか…。それは私たちにとっては天敵ですね。頑張って倒していきましょう。はい、私も頑張りますよ。ニコッ (2016年1月23日 14時) (レス) id: fe9fcd15cc (このIDを非表示/違反報告)
さなにゃ(プロフ) - 桜吹雪#夜空さん» コメントありがとうございます。更新待ってくれていたようでとても嬉しいです。文を書くとは難しいもので軽いスランプでした…頑張っていきますのでこの作品をよろしくお願いします。とうらぶの作品書かれているんですか!見にいかせていただきますね。 (2016年1月23日 14時) (レス) id: 52330fab08 (このIDを非表示/違反報告)
桜吹雪#夜空(プロフ) - 最初から見てました。凄く面白いですね、更新頑張って下さい。楽しみにしてますよ?私も刀剣乱舞の作品を書かせて頂いてるので、お互い頑張りましょう。出来れば作品を紹介させて頂きたいなんて…考えてり、してませんよ。ニコッお互い、頑張りましょう (2016年1月22日 21時) (レス) id: fe9fcd15cc (このIDを非表示/違反報告)
さなにゃ(プロフ) - ↓顔文字の文字化け失礼いたしました (2015年11月24日 16時) (レス) id: 52330fab08 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:さなにゃ | 作成日時:2015年9月12日 11時