【実況者】ゲームじゃない世界【平和組】 (ページ48)

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39話[プレイヤー……レトルト] ページ48

朝の出来事にはかなり驚いた。

寝ぼけた目を擦りながらリビングに向かうと見慣れない女の子がいるんだもん。

正体わかって安心したけど不審者とかだったら最悪だ。

Aの提案はなかなか面白いもので、すぐバレるだろうなぁとか思いながらもやることにした。

そう言えばみんなどんな反応したんだろう。

「さて、どうしよう。コレ……」

今俺の部屋の机に置いてあるのはなんだかよくわからない変なぬいぐるみ。

Aはいつも普通のものを選ぶから貰い物だろう。

そもそもぬいぐるみを買うことは滅多にないけど。

ただ色合いや顔は結構Aの好みっぽい。

ただコレが一体何の動物かはさっぱりだ。

「Aのものだから返さなきゃ。ってかなんでこんなん持ってきてしまったんやろ」

わからない。

とにかく返しに行こう。

「A、ごめんなコレ持ってっちゃって」

「あ！よかった。無くしたかと思ってた。でもなんでレトさんが？」

「……えっと、ちょっと気になって見てたらいきなりキヨ君が入ってきたから隠しちゃって」

まぁ嘘では無いだろ。

Aはそれで納得してるし。

「あぁ。まあ気になっちゃうよね！よくわからないもんコレ」

持ち主にさえ理解されてないとは。

ちょっとかわいそうになってきた。

「でもコレを抱いてるとすっごい安心するんだ。たまに抱いて寝ちゃうくらい」

Aは体を少しくねらせながら照れた。かわいいなぁ。

「それじゃ、大切なものなんや」

「うん。ヒラさんからの贈り物だしね」

人形をギュッと抱きしめ嬉しそうに笑う。

ヒラさんから？

『ヒラさん』って言うときのAの表情は今まで見たことないような可愛い表情をしていた。

え……なんなの？