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目が覚めたのは日の出の少し前だった。
「…時間は、まだありますね…。」
トランクの中に入り、適当な服に着替えて縮小したクインケ(ジェイソン)をポケットに入れ、黒いウィッグと狐のマスク(顔全体が隠れるタイプ)を身につけて彼らのバーに向かう。
「…この時間なら、死柄木も黒霧も寝てますね。」
なら、起きるまで待つとしようか。
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死「…何でいるんだよ…。」
「実行日が今日だというのは本当か？死柄木。」
ぼくの口調は念のため毎回変えてある。ボロは出ないように、証拠は残さないように。出来るだけ自分の痕跡を消して、ぼくという存在があるのかを曖昧にして。
そして機が熟す…実行するその日まで、念密に蜘蛛の糸を張るんだ。
「お前の作戦は杜撰すぎる。…平和の象徴を壊す前に返り討ちにされかねない事に気付いていないのか？」
死「うるせぇ…。」
黒「情報屋、それは」
「今回、俺は手を出さない。寧ろお前らの邪魔をする事になる。流石に手加減はするが…後遺症までは保証しない。」
ぼくの個性はグール…というか、特定の細胞を操るというものだ。そう、Rc細胞を。
「覚えておけ、俺はお前らの絶対的な味方じゃない。…ただの一時的な協力者だ。」
伝えたかったのはそれだけ。ぼくの邪魔をするなら誰だろうと徹底的に排除するし、枷になるなら見捨てるか消す。…お互い様だけど、こいつらにとってぼくは絶対に必要な駒で、ぼくにとっては別に無くても困らない相手。…対等じゃ無い。でも向こうはぼくを無下に出来ない。
そんな事したら、自分たちが終わると分かっているから。
「まあ、せいぜいがんばれよ。…ガキのお守りは御免だ。」
ヤバくなったら助けてあげてもいいよ？一つ貸しだけど。
「じゃ、またな。」
かつて受けた生で使った口調でぼくは言う。名前も何もかもが今と違って、ある意味とても平和だったあの世界。
「天才も秀才も凡人も…壊れたらただのガラクタなんだよ。」
その中で、ぼくだけが酷く歪だった。…理解者はいても、友は居なかった。仲間はいても、完全に信じる事は出来なかった。
「でも…ガラクタになったその先は？」
壊れたガラクタは、ゴミに出されて捨てられる。なのに、何でぼくはまだ生きているんだろう。
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マツリ(プロフ) - 教えて下さり有難う御座います。 (2019年6月23日 13時) (
レス) id: e627b5fc29 (このIDを非表示/違反報告)
天草 - おそらく4が抜けている、もしくは非公開になっています。改善よろしくお願いします。m(__)m (2019年6月23日 9時) (レス) id: c94aad104c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マツリ | 作成日時：2019年5月25日 18時
