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冷side
ブラック派閥壊滅から数週間、僕は久作と一緒に正式に此の本丸の審神者になった。因みに担当は先生。更生本丸は解体された。で、初めての演練に黎月ことアベルを連れて行ったら案の定ブラック派閥に属してないけどブラック本丸を作った審神者に絡まれてます。
ブラック派閥の審神者は派閥という後ろ盾があるから容易に証拠を掴めても揉み消しが可能で摘発しにくい審神者の事。対してブラック派閥に属していないブラック本丸の審神者は摘発はしやすいけど証拠を掴ませないから何時の間にか逃げられている事が多々ある。
今絡まれてるのはそういう奴等。此れで三十四人目だよ…。因みに今の格好は白に近い灰色の髪に翡翠色のカラコン。眼帯をしていないお陰か冬夜だとは思われていない。藤弥だとは思われてるけど。
審「だからね、君みたいな子供よりも私みたいな大人に使われた方がその刀も幸せでしょ?」
此の審神者は言霊と結界の才能が有る奴だ。口から出た言葉が相手の思考回路を麻痺させ、自分に従順な人形を作り出す。結界を張って外からは自分の都合のいい風景を写す。…幼い頃から此れが当たり前だったのだろう。哀れな者だ。ま、演練場に僕がいる以上、彼女の力は誰にも効かないんだけどね。彼女の刀剣以外は。
「黎月、宝具を使っていい。彼等の洗脳を、彼女の放つ呪いを解きなさい。」
審「は…?」
「演練で勝負を付けましょう。黎月が勝てば貴方に渡します。」
1対6。練度差もかなりある。普通なら勝てないだろう。でも…僕達は普通じゃない。
彼方は髭切、膝丸、明石国行、大包平、石切丸、三日月宗近か。平安刀と御神刀でも洗脳を解けないならかなり強力だな。でも…相手が悪かった。
ア「此の刀の…マスターの力を使っても?」
「いいよ。僕が制御する。」
アベルはクラスをセイバー(剣士)に変えた時、肩までの黒髪から鬼のようなツノが生え、赤に近い紫色の瞳になり、巫女風の服という姿に変わる。少し首領に似てるかな。普段…アベルの時は瞳が血のような赤でどっかの鼠組織の頭目に似てるから…あまり変わらないか。
ま、彼等は服が変わってツノが生えた位しか思わないだろうけど。
「令呪を持って命ずる。サーヴァントセイバー、僕の剣を奪おうとした愚かさを知らしめよ。」
此の子は僕の部下。僕の剣。鬼って怒ると…怖いんだよ?
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作者名:マツリ | 作成日時:2019年3月24日 23時