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肆拾参話 ページ45

あの後舞い上がって、髭切さんと加州さんと小夜さんと
そして鶯丸さんとハイタッチ会をした。

鶯丸さんがとても困惑していた。
申し訳ないと思う。



今はしっかり我に返っている。

我に返って皆の分の冷たいお茶を用意した。


皆さんはお風呂に行った。私は後で入らせてもらう。





…昨日だけで色々あった。

結局ちょっとの探索しかできてないけれど、大分と濃い一日だった。


今日こそ出陣の門を見つけて出陣しなきゃな。



そう思いながら、自分の湯のみを持ってお茶を飲んだ。




「ご機嫌麗しゅうございます!」


『!?』




少しの間だけ聞いた甲高い声を真ん前から聞いた。

湯のみが邪魔だったので口から離し、置いた。




『こんのすけさん…』


「はい!覚えていただけていて光栄でございます!」


『どういった御用でしょう』




こんのすけさんは何かの模様だらけの顔に笑みを貼り付けていた。

机の上に座って。行儀が悪い。



そして
今回のお越しはこんのすけさんだけではなかった。




「やあ桜木Aさん。
お初にお目にかかるね。

私は政府所属の特殊課所属の者だ」


『どうも…』




真っ黒なスーツに薄い表情。

ステキなエガオの男性だ。




「まずはA様!
その手腕見事にございます、こんのすけは感激致しました…!」


『へ?』


「嗚呼、君は物凄いことを成し遂げたのだよ。

闇堕ちの刀剣男士を手懐けるのは中々できることじゃない」




どこから掴んだ情報なのだろう。

しかも人聞きの悪い…手懐けたとは一体。


あの方々がついてきてくれたのだ。
私は何もしていない。


それをさも私が偉業を成し遂げたかのように盛り上げて…

あまり良い気分じゃない。




「さて、本題だが…

貴方が今所有する闇堕ち刀剣男士を、
我々に譲渡していただきたい」



『えっ』



「大出世ですぞ、こんのすけも鼻が高くございます」




この人達は一体何を言っているのだろう。

譲渡なんて、勝手にできることじゃない。

彼らにも意思はある。だから彼らに直接聞いてほしい。


というか…




『あの』


「いかがなされた?
ああ、報酬のことかな?それなら心配いらないよ、」


『いえあの私
彼らを所有してるわけじゃなくて、彼らがついてきてくれてるだけであって、』


「それは貴方を主と認めているからでしょう?

何を思い悩むことがあるのですか?
今よりも良い待遇を受けられますよ!」




…せめて話は最後まで聞いてほしい。

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作者名:雪だるま太郎 | 作成日時:2018年7月19日 22時

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