Whose world?【プロセカ】【25時、ナイトコードで。】 (ページ2)

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EP1 ページ2

朝日と五月蝿いアラームの音が、私の意識を覚ます。

アラームを止めて起き上がると、ぐらり、と視界が揺らぐ。いつもの事だ、とため息をひとつ吐き、制服に着替える。

憂鬱な朝は終わらない。階段を降りれば、聞き慣れた母親の声が耳に入ってくる。

母「おはようA。今日はテストなんでしょう？期待しているわよ」

『あぁ、うん。大丈夫、いつも通りだって』

相変わらず期待を押し付けてくる母親と、新聞を眺めている無表情の父親。結局こいつも母と考えていることは変わらない。

なにより快晴の朝を黒く染め上げるのは姉の存在だ。朝から派手なヘッドホンをして音楽を聴きながら、挨拶もなしにスマホをいじっている。

何故、父と母は姉に対して何も言わないのだろうか。そんなことはわかっている。

結果だ。結局、結果しかあの人たちは見ていない。だと言うのに、私が友達と遊んで帰るのが遅くなれば「勉強に影響が出る」だとか「悪い友達と絡んでいるんじゃないか」と口煩い。

いっその事、私のことが嫌いなのだと。そう、ストレートに伝えてくれればいいのに。

『いただきます』

そんな黒い思考を切り替え、〈優等生〉みたいな顔して食事をとる。

誰も、本当の私の事を知らない。知ろうとも、してくれないんだ。