FLYHIGH 3

たあ ページ28

りょうちゃんの
本音が見えた気がした。

それは
おれにとっては
もう飛び上がりたいほどの喜びで
亮ちゃんへの愛しさと
おれ自身が感じる嬉しさと
なんなら踊り出したいくらいや。

せぇへんけど。


りょう、ちゃん
あの子はな、オトンの取引先のお嬢さんで


ここは正直言いたないけど、
またなんかあって拗れたらいややし
っと覚悟を決める。

おれかてヘタレたまんまでおったらアカンやんな。


日本に来るまで彼女やった。


途端、亮ちゃんの目が潤み出す。


狼狽えるな！おれ。
ここでしっかり構えてちゃんと伝えな！
嘘っぽくなったらあかんねん！
これが真実の気持ちや！


りょうちゃんにあうために
日本に来ると決めた時、
きちんと別れた。


真っ直ぐに亮ちゃんに届けと
その瞳の奥を見つめながら言葉を繋ぐ。


…ほな……なんで……？


不安げな声だけど、
でも、今は真っ直ぐおれを見てくれてる。


オヤジに頼まれたんが1番大きくて
ホンマに取引先のお嬢さんとして
ま、も少し言えば「友達」として
迎え入れた感じやってん。


一息ついて
その先、
りょうちゃんが知らんかもしれんことも
伝えておこうと決めた。

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