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【S.K side】
それから店を出て車を走らせた。
数時間前は助席なんか自分から乗らなかったのに
ニコニコ笑って乗ってきた。
今は横で首をコクンコクンさせながら
寝たり起きたりしてる。
『眠いなら寝ていいよ』
っていうと
「いやだ、しげあきと話したい」
って言ってくる。
なんだよ、可愛い。
でもその顔は明らか眠たそうで。
『いつでも話せるよ、だから寝てろ』
そう言ってこいつの頭に手を添えると
「んふふ、じゃあ少しだけ」
って目を閉じた。
離れてから11年間。
再開してから1週間。
なんか長かったけどあっという間だったな
こんなすぐに距離が縮まるなんて
1週間前の俺に言っても信じてくれないだろう。
この前も隣で寝てたけどその時はただの幼馴染みで
手に届かない存在だったからさ。
俺、相当こいつに惚れてるな。
バカみたいにAに溺れてる。
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作者名:ヒカリ | 作成日時:2017年6月14日 22時