Distance【S.K】 (ページ12)

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【S.K side】

貴重品だけ持ってきた俺は
帽子とマスクだけの格好で出てきてしまった

でもまあ時間が経ってるから
人も少なくなってるしバレないと思う。

『確か、この辺りで』

さっきの写真の場所に来た。
でも誰もいない。

『帰っちゃったのかな、』

近くのベンチに座ってその写真を眺めていた

さっきまでここにいたんだよな、とか思ったり。

そんな時まっすーから着信があった。

『もしもし』

貴「いた？」

『ううん、帰ったかも』

貴「だろーな、だから電話した」

『ははっ、やっぱ無理だな』

貴「無理じゃねぇーよ、まだある」

『まだってなんだよ』

貴「シゲがいいねすればいい」

『は？無理だ』

貴「事務所には内緒で。プロフィールとかは自分で上手く考えて鍵つけてね、あの子のアカウント名だけ教えとく、じゃ」

と、一方的に切られた電話。
続けて送られて来たメッセージ

＂@ __________ ＂

『うわ、まじかよ』

多少の抵抗しながらだけど
一応まっすーの言うことを聞くことに。

そして俺は、あの投稿に。