勝負~俺のがん細胞くん~

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ラウールside







渡｢ 佐久間！｣

佐｢ しょうた？あっラウールも！来てくれたんだ〜 ｣







次の日のお昼を過ぎ。



約束通り康二くんを引き連れて

佐久間くんの部屋へ行くしょうたくんと、

それに着いていく僕。




相変わらず佐久間くんは

抗がん剤の薬が吊るされたまんまだけど、

おっち〜って手を振る姿は昨日よりも元気そう。







渡｢ だからっ！最近周りに変なやつ現れてない？！｣

佐｢ え、だからお前。笑｣







僕が昨日、もうすぐ佐久間君の元にも

僕の友達が現れるかもね〜なんて言ったもんだから

事情聴取が凄いの。笑




ちょっとしょうたくん……

佐久間くんの言う通り、傍から見ると1番変なやつ

あなた自身だからね？笑







康｢ しょっぴーそろそろ部屋に帰りな〜。佐久間くんもな、疲れたってよ？｣







可愛い看護師さんの話とか、

最近の国会議員がどうだとか



たわいもない話で盛り上がっていると、



暫く前に

ごゆっくり〜と手を振っていた看護師が戻ってきた。








佐｢ え、俺全く疲れてないんだけど。｣

康｢ 佐久間くんが気づいてないだけで多分身体は疲れとるんよ〜！おふたりさん何時間話したと思てんねん笑 ｣






“ おふたりさん ” って言葉にギクッとした。




仕方ないんだもん


康二とかいう看護師には

僕のことは見えていないんだから。




幸い佐久間くんはこの言葉に気づいてないみたい。

良かった〜







佐｢ 康二！俺のこと騙したな！！｣

渡｢ 佐久間がんばれ〜 ｣







結局、康二くんが来た理由はただ一つ。



ちっくんするで〜、らしい。

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