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指定されたのは大きなベッドの上で、
涼くんは躊躇なくベッドで胡座をかいた。
恐る恐るベッドに近づけば
ふっ、と、笑いを零した涼くんに腕を引かれ、
その勢いで涼くんの胸に倒れ込んでしまった。
目の前には素肌に光るシルバーのネックレス、
ふわっと香る涼くんの香り、
すべてに胸がドキッと音を立てた。
｢俺のことだけ考えてて｣
なんて耳元で囁かれれば頷くしかなくて、
そのまま涼くんに身を委ねた。
涼くんに背を向けて座り直すと髪をかき分けられて、
あらわになったうなじに涼くんが唇を落とす。
びっくりして少し体を離すとお腹に腕が回ってきて、
そのまま後ろに引き寄せられて、
涼くんに背中を預ける形になる。
そのあとも抱きしめられたり、
髪を掬われたり梳かされたり、
耳元に息を感じるくらい顔を寄せられたり、
カメラのシャッター音が遠くに聞こえるほど、
自分の心臓が大きくなっていた。
ちゃんと表情を作れているんかな、
ふと、そんなことが頭をよぎると、
ぐるっと景色が変わって
涼くん越しに天井が目に入る。
橋本「余計なこと考えないで」
いつの間にか
涼くんのワイシャツは全開になっていて、
鍛えられた体にネックレスがよく映えていた。
私の手を握る涼くんの手が温かくて、
ぎゅっ、と、力を入れて握り直した。
額から瞼、鼻、頬へと次々と唇を落としていく。
そんな涼くんの伏し目な表情が妙に色っぽい。
A「･･･りょ、くんっ、」
初めて感じるぼーっとした感覚に身を捩ると、
いつもの笑顔で頭を撫でられた。
橋本「かわいっ、」
甘い、ううん、甘すぎる声に目を開けば
至近距離で目が合った。
自分の目が潤んでいるのが
自分でもわかるくらい顔が火照っている。
すると、シャッター音がなくなって
カメラマンさんの｢はい、OK！｣ という声が
スタジオに響き渡った。
涼くんに支えられながら体を起こすと
ワイシャツのボタンをすべて閉めてくれた。
橋本「よくできました」
ぽん、と、手が置かれた頭が一気に熱くなる。
A「涼くんの過剰摂取でおかしくなりそう、」
両手で顔を覆えば、｢なにそれ｣ と
笑った涼くんにそのまま頭をわしゃわしゃとされた。
結論
やっぱり大人な撮影は
中西には向いていないようです。
--------ｷﾘﾄﾘ線--------
お題箱よりリクエストありがとうございました！
ご希望に添えていたら幸いです☺
まる。
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作者名：まる。 | 作成日時：2020年5月10日 23時
