ギャップ ページ25
．
風雅side
A「風雅〜 これあげるわ」
A「なぁ風雅、今度遊ぼ」
A「飲み物買いに行くけどなにがほしい？」
･･･この状況 なんやと思う？
A「なにがいいかわからんかったからジュースにしたで」
頭にハテナを浮かべている俺に
ペットボトルを差し出してきた。
A「風雅？」
問いかけになにも反応をせずにいると、
Aちゃんは首を傾げた。
風雅「なんなん」
A「ん？」
風雅「今日のAちゃん変」
A「普通やで？」
そう言って、受け取らずにいたペットボトルを
ぐりぐりとほっぺに押し付けてきた。
風雅「冷たいっす」
ぼそっと呟けば、｢あ、ごめん｣ と、
今度はほっぺについた水滴を拭ってくれた。
A「なんかさ、普段の風雅とのギャップがすごすぎて、」
風雅「ギャップ？」
聞き返すと小さく頷く。
A「めっちゃかっこよかったから、たくさん愛でたくなってん」
少し舌を出して笑うAちゃんがかわいくて、
思わず顔ごと目をそらしてしまった。
一応思春期男子やで？
刺激がつよすぎる。
A「あー、そうやって目そらさんといて？」
両手でほっぺを挟まれて無理やり顔を戻されて、
不貞腐れた顔で見つめ返せば
｢やっぱり風雅はかわええなぁ｣ と、微笑んだ。
なぁ、いつになったら
かわいいって言うのやめてくれるん？
ギャップ感じたのはドラマの中だけなん？
なんて言葉は
そっと胸の中に閉まっておくことにした。
．
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作者名：まる。 | 作成日時：2020年5月10日 23時
