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長い長い任務が終わって、やっと自由な時間を手に入れた俺は、心做しか少しだけ足が早くに家への向かっている。
柱になった、ずっと憧れて焦がれていた柱に。
父上に報告してもきっと明るい返事はしてくれないだろうが、双葉は、双葉はなんと言ってくれるだろうか、また泣いてしまうだろうか、凄いです!師範!と笑ってくれるだろうか。
……そんなことを考えるだけで頬が緩んでしまうくらいには弟子に随分と絆されているようだ、俺も。
それなのに
「………………は、せ、千寿郎、今なんと」
「兄上、Aさんは最終選別に向かうとここを出てかれました」
泣くどころか、双葉の姿すらどこにもなかった。
初めはどこか出かけているのかと疑ったが、千寿郎が言いにくそうに俺に双葉が出ていった事を告げる。頭がクラクラして、目眩がした。どうしようもなく悲しくて寂しくて、胸が空っぽになったような感覚に、俺は黙りこくることしか出来なかった。
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透水 - え…物凄く好きなのですが、もう更新はされないのでしょうか? (7月24日 19時) (レス) @page28 id: e8fae7b723 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - 面白かったです!もぅ、頬が緩みすぎて大変でした!更新待ってます!頑張ってください! (2021年10月30日 11時) (レス) @page28 id: 6b19049b00 (このIDを非表示/違反報告)
みみ - すごく面白くて一気に読んでしまいました!お忙しいとは思いますが、続きがとっても気になるので更新待ってます!! (2021年6月22日 22時) (レス) id: ab54e64a65 (このIDを非表示/違反報告)
みっちゃん(プロフ) - とても面白いです!一気に読んでしまいました。これで完結なのでしょうか?今後の展開も気になるものです(*´・v・`) (2021年2月14日 2時) (レス) id: e5ea1593cf (このIDを非表示/違反報告)
柑橘蛍(プロフ) - 続きが楽しみです!更新頑張ってください! (2021年1月30日 17時) (レス) id: c6603d0c65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:玄米茶 | 作成日時:2020年10月29日 21時