滾る太陽と高ぶる月【サーバ大陸編】

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「これってイタリアだよね？
お父さんの故郷の…」


「えぇ。
光子郎くん、あなたもわかった？」


「はい…！
今、みなさんにもわかるようにします！」


サーバ大陸の地図にあるものと
世界地図にあるものがそっくり。

それがどういう意味なのか光子郎もわかり
そそくさとパソコンを操作する。


「璃久くんと瑠美さんのお父さんって
海外出身なの？」


「うん。
お父さんにはイタリアの血が流れてて
えーと、なんていうんだっけ？」


「紀明(のりあき)さんはクオーターよ。
イタリア人のハーフである祖母の子ども。
璃久はその子どもだからエイス。

エイスはあまり聞かないから
海外でも日本でもあまり通じないかもしれないわね」


「へー！
じゃあ瑠美さんもそのエイスなの？」


「！…私は…


「そうだよ。姉ちゃんもエイス。
イタリア語上手いんだよ！」


！璃久」


「イタリア語！？かっこいいー！」


「？瑠美？」


「……(私は…)」


そんな会話をしていると
地図が少し変わり地球儀のように丸くなった。


「全体が見えるように調整しました。
これにアンドロモンの町で見たプログラム、
それにゲンナイさんから貰った地図を合わせると…」


「広い世界だな。
地球と同じくらいだ。」


「むしろ全く同じなんです。」


「え？」


「さっきのメールのアドレス、
つまりメールを出したコンピューターの場所は、あそこです。

そこは僕がよく見に行っていたインターネットのホームページがある場所です！」


「じゃあ、」


「はい、瑠美さんの予想通りです。」


地球のネットワークと、この世界のネットワークは全く同じでありその事実はみんなに衝撃を与えた。


「ここはデータだけの世界。
だけど地球から離れた所じゃなくて
地球のネットワークそのものだったというわけね」


この世界は地球の中にあるネットワークであり
地球の影と言ってもいい世界だったのだ。


「ここは、地球だったのか！？」


「え？じゃあすぐに元の家に帰れるの？」


「いや、そういうわけじゃないと思う。
地球だけど地球というには程遠い世界だからね…」


「ますますどうすればいいのわからなくなった…」

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