小悪魔が十七匹 ページ19
「そうだよ。つっても隣町なんだけど。
転校する前の同級生が引っ越し先で入学した高校にいるとは私も思わんかった」
まさか翔陽くんも引越ししたわけあるまいし。
「……じゃあ翔陽くんは隣町に住んでるってこと？」
「そうそう。毎日チャリで山超えて来てるんだってさ」
「チャリ通なんだ……可愛い」
「……うちのバレー部、朝練めちゃくちゃ早いよね」
「あー、らしいね。なんか今年の3年は力入ってるって。
……何、待ち伏せでもする気？」
「……だめ？」
「いやダメじゃ無いけど。
……ほんっとに信じらんない。あのAがそうまでして……」
「顔触んないでよ〜熱ないから！至って正気だから私！」
「そうみたいねぇ……まぁ日向、めちゃくちゃ良い奴だし。
今のA変な方向に空回りそうで怖いけど、応援してるよ」
「そうなったら止めて……」
「こっちとしても上手く行って早くバドに集中してもらわないと困るし」
「…………本当にすみませんでした」
「んはは！マジウケるんだけど」
「面白がんないで……」
「……翔陽くんて兄弟いるの？」
「どうだったかな〜。確か妹いるんじゃないっけ」
「お兄ちゃんなんだ！可愛い……」
「あんたさっきから何でも可愛いって言うじゃん」
「だって全部可愛く思えるんだもん〜」
「んはははは！！」
「笑わないでってば！」
「ごめんごめん、ヤバい初々しいAツボだわ」
「失礼なんだけど！」
……私だって、朝練はあるし。
私の家はそんなに遠くないから、そこまで苦でもないし。
誰に向けたわけでもない言い訳を頭の中で並べながら、翔陽くんの通学路の途中にあるバス停のベンチに座って彼を待つ。
見上げると6時半を示す時計が目に入った。
そろそろ来ると思うんだけど。
空はまだ日が昇り切っておらず、明るい部分と薄暗い部分が溶け合う境目が見える。
ちなみに何故か目が冴え渡ってしまって寝れず、30分程前からここで待機している。
……これって、ストーカーとやってる事大差ないんじゃ……
やっぱり彼女でもない女が待ち伏せすんのは流石にキモい！？怖い！？
無理無理翔陽くんに引かれたら生きてけない。
でも教室とかじゃなく2人きりで話したいんだもん……
時間を潰すお供に買ったココアの缶を爪でカンカンと弾く。
朝からカロリー高すぎたかな、とちょっと反省した。
「あれ？A？」
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美園(プロフ) - やばい夢主ちゃん好きすぎる…可愛すぎる…日向とうまくいってくれ (2月27日 10時) (
レス) @page24 id: 69d991c9f1 (このIDを非表示/違反報告)
やぁでぅん - 主人公と日向くんの絡みが最高です！！これからも更新頑張って下さい！！ (2023年5月10日 15時) (レス) id: 92500eea4b (このIDを非表示/違反報告)
ゆな - え、むりおもしろすぎる続きがちでみたい (2023年1月7日 20時) (レス) @page24 id: 6539e90d25 (このIDを非表示/違反報告)
ムー - 小悪魔な少女が無邪気な彼に片思いして振り回されてるの、とても新しくてワクワクします！うまくアピールできなくて少しそっけなかったり、それでもどうやって好きになってもらうか一生懸命なのは、恋する乙女同然ですね！これから二人はどうなっていくのか楽しみです！ (2022年10月5日 19時) (レス) @page24 id: 812daaa6d6 (このIDを非表示/違反報告)
水団子(プロフ) - 羽珪藻さん» 毎回悪戦苦闘しながら話を考えているので、そう言って頂けてありがたいです……（ ; ; ）これからもお暇な時に覗きに来ていただけると嬉しいです。コメントありがとうございました！ (2022年8月8日 13時) (レス) id: 3a603e5b42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水団子 | 作成日時：2015年10月30日 21時
