【小説】我が世界、最高にファンタジー！！ (ページ7)

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第六話　ベルゼブブ・カイリページ7

「嗚呼！彼奴、何処ほっつき歩いてんだ？」

ズカズカとヒールが折れそうなほど雑に歩いて行く。

リアがいない。

生まれつき纏わり付いている奇妙な武器のせいで誰も近寄ってこないから探しやすいが、一行に見付からない。

やっぱり、私の事が怖かったのか…

そう肩を落としていると

「ベルゼブブ様、コレ」

私の側近であるアスタロトが遠くで羽ばたいていた。

その口には一枚の髪。

それを私に渡してくる。

「散らばった世界を繋ぐ仲間…？」

妙に魔力が強く掛かった紙にそう問いかける様に云う。

『汝、この企画に参加する者か？』

「…………ん？」

急に喋り出したぞ、この紙。

やはり、リアの探し過ぎで幻聴が聞こえて来たか。

『違う、所で汝、この企画には汝の云うリア…と云うものも参加しているぞ？』

「あー、いかにもリアが参加しそうな企画だものな。きっと幻聴だ。」

『違うと云っているであろう！！』

「知らねぇよ！！アスタロト！！コイツは何だ！！！」

「ベルゼブブ様…コイツは幻聴ではなく魔力を使い違うところから私たちに話しかけているのです。」

怒鳴る私に冷静に答えるアスタロト。

なんでこんなに冷静なのよ。

って思ったけど、アスタロトってそう云う悪魔だったじゃん。

腹立つ。

『これで良いだろう。汝、この企画参加するか？』

又、問い始める紙。

私は右腕をその紙に突きだし…

「リアに会わせて頂戴」

『分かった分かった、武器を下げろ。後、足元に気を付けること』

渋々と武器を下ろし、アスタロトを人差し指の上に乗せる。

『ではいくぞ』

パァっと地面が光り、魔陣が描かれる。

その光は私を飲み込み視界を眩ます。

やっと目が開けられる状態となり、薄目を開ける。

「ようこそ。我が世界、最高にファンタジー企画本部へ」

微かに見えたのは黒髪の幼女とその他知らない人が数人。

そして…

顔を真っ青にしたリアだった。