孤独な天才5

２１５ ページ48

及川side

日向「いひゃいー」

『ふふッ』(微笑

オークションが始まって２時間

飽きだしたAちゃんは部屋の隅でチビちゃん達と遊んでる

日向「ほっへはほひる〜」

影山「・・・・」そわそわ

やってほしそうにうろちょろしてんじゃないよ飛雄

『じゃああっちむいてホイやろう』

及川「・・・ねぇクロくん、Aちゃんってギャップすごいよね」

黒尾「あー・・・子供っぽいところだろ？」

見た目は超がつくほど大人なのに

中身はちょっと子供？

黒尾「昔甘えれなかった分だろうなぁ」

Aちゃんのことは大体知っている

虐待のことや

両親を殺したことも

でも

それ以上は知らない

どうやって暮らしていたのか

どんな性格だったのか

何も知らない

及川「・・・・もしかして、Aちゃんのプレゼント探し？」

黒尾「あ、わかっちゃったぁ？」

わざとらしく頭をかくクロくん

及川「Aちゃんが喜ぶようなものこんなところにある？」

今までオークションに出されたものといえば

エジプト王の王冠付ミイラ

ダイヤモンドで作られたビーナスの像

精密射撃可能な散弾銃とか

こんなものがAちゃんをよろこばせるとは思えない

黒尾「それがあるんだよ、Aがぜってー喜ぶもんが」

及川「？？？」

なんだと頭で考えていると

「続いてわぁあああああああああ！！？世にも珍しい二匹の動物うううううううううううううう！！！」

ドラムロールとともに聞こえてきた紹介の声に意識を引っ張り戻される

ふいにステージを見てみると

大きな檻がひとつ

スポットライトが当てられ置かれていた

「ホワイトライオンとブラックライオン！！！！！！細胞を人工的に変化させ、毛の色を変えた世おおおおおおおおおおおおおおおおん！！！！」

純白の毛並みに赤い目を持つライオンと

漆黒の毛並みに青い目を持つライオン

どちらも石像のように動かない

岩泉「調教されただろうな」

赤葦「人間に逆らうと痛い目にあうって・・・ね」

世の中残酷だなぁ

だから殺したくなるんだよ

周りからはライオンの買値を叫ぶ声が聞こえる

動物は嫌い

早く終わんないかな

そう思っていると









　




　
「１億２０００」









　



クロくんが立ち上がった

２１６→←２１４

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す