日常。【悪魔執事と黒い猫】 (ページ3)

今日:4 hit、昨日:23 hit、合計:5,690 hit

甘い味ページ3

夏休みに入り、家にいても暇なので、

わたしはデビルズパレスに向かった。

母はわたしを産んですぐに亡くなった。

出血性ショックだったらしく、

それでも、父はわたしにたくさん優しくしてくれた。

でも、そんな父も膵臓癌になってしまい、

発見から約2ヶ月ほどで死んでしまった。

近所の人がわたしに優しくしてくれていたので、

こうやってわたしは今も元気に生きてる。

今のわたしは、いわゆる一人暮らしってやつ。

でも、執事たちに出会ってもっと感情が豊かになった気がする。

　

お礼に、チョコ菓子でも作ろうかな。

甘いものが苦手な人は、確かいなかったはずだけど、

少しだけビターな大人の味にしてみようかな。

買ってきたクッキーに、溶かしたチョコを塗って固めるだけ。

ロノみたいに細かくはできないし不器用だけど、

お父さんから教わった、唯一できるお菓子の作り方。

?｢あるじさま〜!｣

『わ、…あ、ラムリ』

ﾗﾑﾘ｢何作ってるんですか〜?｣

『市販のクッキーとチョコを使ったお菓子だよ。
ロノみたいに細かくはできないけど』

ﾗﾑﾘ｢主様お手製のお菓子! 楽しみにしてますね!｣

お日様のような笑顔で、ラムリはそう言った。

いつも元気で、底なしの明るさにいつも元気をもらってる。

『ふぅ、あとは、固めて…』