その時 ページ34
先生はママに何て説明する気だろう。
きっと先生のことだから
私のこと庇って自分が悪者になるんだろうな。
私が駄々こねたようにお願いしたことなのに…。
七南からの電話で頭の中が真っ白になった私を車まで先生の手が引いてくれた。
こんな風じゃなくて、
もっとドキドキしながら手を繋ぎたかったな。
…こんな時にそんなこと考えてて
私はつくづく馬鹿なんだと思う。
家に着くと、何も言わない怒った顔のママがすぐ目に飛び込んできて、
怯んだ私の背中を先生が押す。
二宮「夜分にすみません、お邪魔します。」
丁寧な挨拶でリビングに入ると
ママ「どういうことか説明してちょうだい」
ママが口を開く。
「…これは私が…」
二宮「実はAさんの希望もあって、勉強会をするつもりでした。」
ママ「勉強会？」
二宮「そうです。Aさんが連休も積極的に勉強をやりたいと言ってくれまして。…家庭教師としてすごく嬉しかったので引き受けてしまいました。」
先生の言葉にママが少し怯んだようにみえた。
二宮「でも、場所が悪かったです。いくら家庭教師と生徒と言っても、生徒の家ではなく家庭教師の家で勉強をするのはおかしな選択でした。僕の配慮不足です。申し訳ありません。」
ママの言葉が続かないのに、
先生はどんどん謝罪と、自分を責める言葉を並べて
深々と頭を下げた。
ママ「理由はなんにせよ、親に嘘つかせて未成年を家に連れ込むなんてどうかしてませんか？」
二宮「それに関しては本当に申し訳ありません。でも、やましい気持ちとかそう言ったことは全く無くて、ただうちなら自由に勉強できる場所と時間を提供出来るという考えでした。」
先生がママに向かってもう一度頭を下げたら、
ママは深いため息をついて
ママ「とりあえず、今回は大事にはしません。でも、しばらくは家庭教師はお休みさせて頂きます。」
そう言うと、
お引き取りください。って先生のことを追い出した。
先生は最後にもう一度
「本当に申し訳ありませんでした。」と、
いつもの猫背からは考えられないような
ビシッとしたお辞儀をして帰って行った。
「ママ？、先生は悪くないの。私のせい」
ママと2人きりのリビングでテーブルに肘をついて考え込んでいるママにそう言ったら
ママ「とにかく。しばらく家庭教師はお休みするから、自分で勉強ちゃんとしなさい」
冷たくそう言い放たれて
ママが思い切りテーブルに伏せた。
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こまち(プロフ) - しろさん» 甘い時間台無しですみせん〜〜（ ; ; ）！！ (2016年10月7日 18時) (
レス) id: e91552ea99 (このIDを非表示/違反報告)
こまち(プロフ) - ジュンさん» 辛い感じになってしまってすみません…（ ; ; ）先生と主人公ちゃんを見守ってあげてください〜（ ; ; ）！！ (2016年10月7日 18時) (レス) id: e91552ea99 (このIDを非表示/違反報告)
しろ(プロフ) - ううう（ ; ; ）せっかくの甘い時間が…。このまま会えなくなるなんてやだなぁ… (2016年9月28日 20時) (レス) id: 1fd63b4fae (このIDを非表示/違反報告)
ジュン(プロフ) - 見守りますーー。けどこれは、カテキョはもう無理なのか？先生なんか仕事にまで自信無くしちゃってるしなぁ。つくづくバレるって怖いなぁって思ってます。 (2016年9月28日 10時) (レス) id: 4c513d08fd (このIDを非表示/違反報告)
こまち(プロフ) - ジュンさん» ピンチを見守って下さいー！（ ; ; ） (2016年9月27日 23時) (レス) id: e91552ea99 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こまち | 作成日時：2015年5月30日 18時
