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そんな事があった翌日、教室に入った瞬間クラスメイトのチーノくんとショッピくんに捕まった
ci「ピクトさんAさんと付き合ってるってホンマなん!?」
shp「クラスでもカースト上位のAさんとねぇ…へぇ〜」
ﾆﾔﾆﾔと声を掛けてくる2人を見て周囲に目を向ければ、もうクラス全員が知っているのだろう生暖かい笑みと｢おめでと〜｣の言葉が飛んでくる
既に登校していたAさんは友人に囲まれていて、質問攻めにあっているようだ
俺に気付いた彼女は『おはようピクトくん!』と笑顔で駆け寄ってくる
…が、笑顔を浮かべているのはあくまで別人格であり、主人格は大慌てになっているのが俺にはわかった
『今日の放課後、お出かけしない？(この状況の相談がしたいな!)』
「もちろん、構わないよ(賛成!)」
2人揃って笑顔で挨拶
そんな俺たちを見たクラスメイト達からの冷やかしの声、やめてくれ死ぬ
すぐに担任がやってきた事で御開きになったが、何とかしなければ…
そんな思いは、割とすぐに解決することになる
｢Aはピクトくんとお昼食べるっしょ?2人でゆっくりしてきな〜｣
｢カップルの邪魔はできないもんね〜｣
…と、いう具合に周りが気を使って俺たちを2人きりにしてくれちゃったのだ
冷やかしも最初の一回だけで、その後は特に揶揄われる事もなかった
それよりも1年の
ともあれ俺たちは、漸く息を吐く事ができた
「…ごめんねAさん…俺と付き合ってるとか…」
『だ、大丈夫だよ?私の方こそ、ごめんね?』
『｢…｣』
会話が続かない
でもこれは陰キャコミュ障には当たり前の事なので、お互いに全く気にならなかった
むしろ…心地よくさえ感じる
『あの…』
「ん？」
『も、もし、ピクトくんがよかったらなんだけど…このまま付き合ってる事にしちゃわない？』
「…え」
『ほ、ほら!付き合ってる事にすればみんなから距離置いても不自然じゃないっていうか…ピクトくんなら、素の私でも話せるっていうか…』
彼女の話を聞いて納得する
なるほど、この関係を隠れ蓑にするという事か
俺としても同じ境遇の友人というのはありがたいし、お互いに素を知っているのだから気兼ねもしない
「うん、いいね!わかった!」
『え、えっとつまり…』
「この関係を続けよう!」
『!うん!よろしくね!』
こうして俺達の恋人ごっこが始まった
この関係がどう変わるのか、それはまたきっと別の話
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作者名：!! | 作成日時：2023年5月28日 12時
