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えとえと、確かアクドルを見たら悪周期は浄化されるのだったか。でも、これはどうしたら良いのだろうか。と考える。だってス魔ホはハッキングされてるし。今頑張って電源を付けようとしても暗いまま点かない。
それでも後ろのショッピ先輩を見るとクスクスと笑いながら此方を見て寝袋から歩いて来ているのを見て必死に雷に撃たれながら、扉を開ける。入間くんに貰ったよく分からない指輪も魔力を吸いすぎたのか、真っ二つに割れてしまい、次の雷を受けたら私は死んでしまうのではと思うと身震いする。
その身震いの一瞬で、私の腕はショッピ先輩に掴まれた。
「ねえ、帰らないで下さいよ。俺と一緒に居たら大好きなネットも、大好きな惰眠も一緒に貪れるんですよ。Aさんの大嫌いな勉強ももうしなくて良いんです。あ、人間だからこの魔界から逃げちゃうんですよね。人間という柵から逃れたいのであれば、俺の家系能力で電脳化しちゃいましょうか」
『や、やだやだっ。た、助けて、誰か、シャオロンくん、ウツくん、トントンくっ……』
「あはは、我々師団に用も無いのに来る強い人……例えば生徒会の奴等やとか、先生やとかが来る訳無いやないですか。俺より弱い1年やチーノなんか今の魔力を覚醒させてる俺には勝てませんよ。……近付いたら凄くお腹空いて来ました。ね、Aさん。俺に食べられるか、俺の家系能力で電脳化するか、何方が良いですか？」
『やだ、帰りたい……。助けて入間くん、やだ、死にたくないよ』
「はぁ。あんな、Aさん。流石にそんなに別の男の名前出されると俺でもキレるで」
そう言って私の首を甘噛みしてくるショッピ先輩。何処か艶かしいその行動に、私はただ生命の危機を感じて泣くと、「泣いて抵抗出来んAさんもかわええなぁ」とショッピ先輩の吐息が耳に掛かる。
「大丈夫ですよ。気を引かせたいっていうのは分かったんで。後、死にたくないって言うのであれば、俺と一生を過ごしましょ。Aさん。流石に人間としては生きれないですけど、まあ種族間の差なんて特に考えませんよね。て事で、俺の物になれ、Aさん」
結局抵抗したが、悪魔に何もかも勝る事等出来なくて。ショッピ先輩のス魔ホから光が溢れ出てくる。頭が痛くなって目を閉じてはいけないのに瞼が落ちる。最後の人間としての記憶は、嬉しそうに笑っているショッピ先輩の姿だった。
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作者名：!! | 作成日時：2023年5月28日 12時
