【過去編】DEADPOOL→Tetragrammaton Labyrinth. ページ9
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微かにヤクの独特な香りがする。
此処はある組織の拠点であった。
「俺ちゃん今日機嫌悪いからいい加減諦めてくんない?」
刀の先端にかけて血がツー、と流れる。
錆び付いたドラム缶にだらしなく座るデッドプールという男は、大層機嫌が悪かった。
「…っクソ!俺が何やったってんだ!お前には何の支障もねえだろ!」
目の前の死から逃れる様に、腹から血を流した男は懸命に彼から離れようとする。
然し、デッドプールは容赦無く近付いて行く。
「依頼だって言ってんでしょ〜、このくだりもう飽きちゃったよ?」
「傭兵なんだろ!だったら金なんかくれてやるよ!そうしたら……」
途端、男の顳顬に銃が突き付けられた。
デッドプールは力が抜けた様に首をガクンと傾けると、
「…あーあ。おまえ、だめだな。」
bang、と撃ってしまったのだ。
「悪ィな、お前達の組織潰す事自体は依頼だがな。
…お前らんとこのボス殺らなきゃ俺の気が収まんねーんだわ。」
と言い捨て場から立ち去った。
〈…結局、自己満かよ。〉
ーーー
ーーー
ウェイド宅。
一日目は流石に彼奴の居場所を掴むことは出来なかったかと、刀のこびり付いた血を拭き取りながら溜息をつく。
何としても、これだけは達成しなければ。
「…罪を犯したものには制裁を、か…」
いつしか頭の中の人格が語りかけてきた言葉だった。
〈俺が断罪人か!〉
《そうあるべきだ。》
「…勘弁してくれよな、断罪人は自己満足で次々と罪人に制裁を与えていくってか?」
〈なら俺も罪人だなー、〉
《とっくの昔からな。》
マスクを脱ぎ捨ててベッドに向かう。
Aの安全確認、と起こさないよう慎重にドアを開ける。
見ると、布団に膨らみがある為 居る事は確認できた。
顔を除けば、目の下がほんのり赤いAの目。
…泣いてたのか、はたまた悪夢でも見ていたのか。
今にも魘されそうな怯えた顔だった。
「明日にはいい夢見られるよ、」
〈俺ちゃん次第だからな!〉
《今日中に居場所を聞き出すはずが、それすら出来なかったんだからな。殺す時には…慈悲は捨てろ》
「…そうだな」
昔の自分の様にはならない為に必要な物。
対して此奴の父親は、必要無い。
ーーー
ーーー
(更新遅くなってしまって申し訳ないです…、
なるべく早く出来るよう頑張ります!)
byちゃっきーさん。
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8824(プロフ) - めっちゃ面白かったです!何年か前の作品ですがいつか主様が戻ってきた時更新してくださるとうれしいです! (12月2日 22時) (レス) @page13 id: ff2d44cc80 (このIDを非表示/違反報告)
茄子猫 - なんなん、父親屑すぎへん…?更新待ってます! (2020年7月25日 15時) (レス) id: 7d10cbdb72 (このIDを非表示/違反報告)
狛犬のリサ(プロフ) - 夢主とスパイディの絡みでヤキモチ妬いちゃうデットプールが見てみたい! (2019年6月14日 4時) (レス) id: 3d96b1b6a9 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっきーさん - 過去編が急展開過ぎて自分でも吃驚です。。。そう感じた方は本当に申し訳ないです。これが語彙力も文才もない作者でございます…。なるべくわかりやすくできるように書いていきたいです。あと、もしこんなネタがみたい!というのがあればリクエストお願いします…。 (2019年6月5日 0時) (レス) id: de00b5f3d3 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっきーさん - Kaede.0807さん» ありがとうございます!更新遅くて申し訳ないです…。。。 (2019年5月26日 19時) (レス) id: de00b5f3d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゃっきーさん | 作成日時:2019年5月13日 2時