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ー約束の日ー
〜霧島〜
霧島「今日……スか?」
桜樹「先月から言ってただろうが。忘れてんじゃねぇよ」
行けなくなったって連絡………そういや連絡先知らねえんだった
約束の時間まで、まだ5時間もある
いくら何でもそれまでには終わるはず
っつー見通しが甘かった
ガッツリ8時間拘束された
大遅刻だ。もう……待ってないよな
八重花「きりしま?だいじょうぶ?かえってきてから、へんだよ」
霧島「すみませんお嬢。霧島、ちょっと出掛けてきます。約束……してたんですけど、時間はかなり過ぎちゃったんでもう待ってないかもしんないですけど」
桜樹「だったら最初から言え。バカ野郎が」
霧島「組長。いやでも、約束したの先週ですし」
桜樹「お前が組の外で初めて大事にしたいって思ったもんなんだろ?こっちに遠慮してんじゃねぇよ。さっさと行かねぇか。待ってんだろ。誰かは知らねぇがお前のこと」
待ってる。そうだ
待っててくれたなら俺は……それだけですごく嬉しい
男「ずっとここに立っててさ、ナンパ待ちなんだろ?」
「いえ、違います。約束したから待ってるだけで」
ナンパ「だったら騙されたんだよ。何時間待たされてんの」
霧島「いやー、来てますけど?」
気安く彼女に触れる腕を捻り上げた
ただのチンピラか。本気で相手すんのもバカらしい
わざと手首の刺青を見せてやれば情けない奇声を発しながら逃げていった
「来ないと思ってました」
霧島「すみません。今日予定あったの忘れてて」
「でも、来てくれたから許します」
霧島「は、はは……優しい人で良かった。それでですね。その……交換しませんか。連絡先。始めたいんです。貴女と、ここから」
「よく分からないですけど、いいですよ」
霧島「あと名前も。俺は霧島透って言います」
「私は……桜葉Aです」
瞬間、周りが桜の木に囲まれ、風が吹いて花びらが舞った感覚だった
これまた随分と……
「どうしたんですか」
霧島「いえね、どうも俺は“桜”に縁があるんだと思いまして」
俺の居場所を作ってくれた組と、俺に初めての人間らしい感情を与えてくれた人
この小さな繋がりから始めるのも悪くない
霧島「俺なんかといてAさんの彼氏さんに誤解されませんかねぇ」
「……。ケーキに合う紅茶も持ってきたので飲んで下さいね」
え、何その反応?
もしかして地雷踏んだ?
いるにせよいないにせよ、前途多難の予感しかしない
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まゆ(プロフ) - ポチさん» 大丈夫だと思います!また、作るのに時間ください! (8月22日 22時) (レス) id: ee04455451 (このIDを非表示/違反報告)
ポチ - 三蔵達に出会い、一緒に旅する事になり、悟浄に気に入られ、口説かれ、ヒロインは拒みますが、最後はくっつく話が良いです。 (8月22日 18時) (レス) id: 07a8a54005 (このIDを非表示/違反報告)
ポチ - ありがとうございます。最遊記のまた悟浄お相手のお話なんですが大丈夫ですか?内容は想いを寄せる幼なじみを想う一人旅していたヒロインに悟浄が想いを寄せる話が読みたいです。具体的にお伝えしますと、遠くに行ってしまった幼なじみを想いながら一人旅するヒロインが (8月22日 18時) (レス) id: 07a8a54005 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - ポチさん» 大丈夫ですよ!私がかけるアニメでしたら何でも! (8月22日 17時) (レス) id: ee04455451 (このIDを非表示/違反報告)
ポチ - こんにちは。この前は小説書いて頂き、ありがとうございます。お礼を言うのが大変遅れてすいません。久し振りにリクエストしたいのがあるのですが良いですか? (8月22日 16時) (レス) id: 07a8a54005 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まゆ | 作成日時:2021年6月12日 8時