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依頼人と捜し人を無事に会わせる事に成功した天ヶ瀬等。
だが、その帰りに不審な人物の姿を目撃して…。
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『また電話かけてるの?』
「うん…何度かけてもあの子につながらないのよ…」
「あの子?」
『広田雅美さんだよ。この前、お父さん捜しを依頼しにここにやってきたでしょ?』
「ああ…山形からわざわざ来た…」
「そうそう。その子、お父さんと会った後、どーしてるか気になってかけてるんだけど…」
どうやら電話が繋がらないらしい。
蘭はとうとう電話番号を疑い始めた。
確かにこれまでの連絡は私が一回だけしたぐらいで、殆どが雅美さんからだった。
雅美さん本人が電話番号を書いていたし、なんなら私はその番号を見てかけた。
「まだ
「だとしたら、まだ父親とアパートにいるか…もしくは…」
「またあのお父さん、逃げちゃったりして…」
蘭と小五郎さんに続けて江戸川君がそう口走る。
……いやいや、まさか、ねぇ?
「ありうるな…あのおっさん、娘に見つかって驚いてたからなあ…」
「ちょっと、冗談はやめてよ!!なんか…なんか、いやな予感がする…」
『……それならさ、もう一回あのアパートに行ってみようよ』
自分で言うのもどうかと思うけど、これは正しく鶴の一声だったと思う。
蘭も同じように考えたのか、私の手を掴んで事務所を飛び出した。
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『「「し…死んだ……?」」』
「本当なんですか、大家さん!?」
「ああ…夕べ、部屋で首つってるのが見つかってねー…大変な騒ぎだったよ…」
蘭の嫌な予感はどうやら当たってしまったみたいだ。
言葉に詰まる蘭の背中を優しく摩る。
ひどく驚いた様子の小五郎さんは、大家さんに先を促した。
「まったく迷惑な話さ…部屋であんな事が起きちゃ、アパートの評判ガタ落ちだよ…」
「その人の娘さんはどうしたんですか!?」
「娘…?」
『広田健三さんを捜しに来た広田雅美さんの事です』
「なーんだ、あの人、家出人だったのかい…」
大家さんの言い方に少し引っかかる。
成程、それでね……みたいな顔になってるし。
「いやね…あの人、ちょっと様子が変だったのさ…」
…
思い立ったら即行動派
…
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作者名:すずな | 作成日時:2022年4月18日 19時