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銃口を新一に向けた犯人。でも撃つ間もなくジョディの膝が鳩尾にクリーンヒット。そのまま転ばされて馬乗りにされる。
「あ、あぁ…逃げなきゃ!早く逃げなきゃ!急ブレーキの時に時計をぶつけて、起爆装置が作動しちゃったのよ!爆発まであと30秒もないわ!!!」
犯人のひとりの女が叫ぶ。みんな慌ててバスから降りていった。車内に残った俺と彼女を除いて。
そう…これが最善策…この場は助かっても、事情聴取の時に否が応でもあの人と鉢合わせになる…このまま私が消えたら、彼らから見た組織とみんなとの接点は消滅する…
「分かってたのにね…組織を抜けた時から、私の居場所なんてどこにもないことは分かってたのに…」
「そんなことないよ、志保姉。」
「え?」
自嘲気味に笑いながら呟く志保姉に、そう声をかけて落ちてたトカレフでバスの窓ガラスを撃つ。志保姉の小さな身体を抱きしめて、俺の体でガラスを割り脱出。その瞬間、爆弾が爆発した。
衝撃で体が地面に叩きつけられる。志保姉はちゃんと抱き締めてたからほぼ無傷。志保姉を正面に座らせて小さな両手を俺の手で包み込む。
「居場所ならあるよ…ちゃんとあるから…俺が、絶対に志保姉の事、1人にしないから……俺じゃ力不足かも知れないし、頼りないかもだけど…絶対守るから。俺が志保姉の居場所になるから……だから、
「零哉……」
話してたら涙が止まらなくって、多分今酷い顔してる。かっこつかないなぁとか思いながらも、どうにか志保姉をここから離す為に俺の血を志保姉の脚に付けて、怪我をしてるように見せる。
「零哉!灰原!」
「大丈夫かい!?君たち!!」
新一と刑事さんの1人がこちらに走ってきた。俺は怪我をしてるから病院に連れて行って上げてくれと、刑事さんに志保姉を託した。少し呆然とした様子の志保姉に新一が一言…
「逃げるなよ灰原…自分の運命から…逃げるんじゃねーぞ…」
と、くさいセリフを吐きました。かっこすぎだろ、相棒。俺なんて泣きじゃくってたから、ほんと…かっこ悪い……
まぁ、もう涙は止まったけどね。
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湊(プロフ) - 救済する方に一票お願いします (2020年6月20日 21時) (レス) id: ef148efd04 (このIDを非表示/違反報告)
沙耶 - 救済する方がいいです! (2020年6月20日 19時) (レス) id: 36101ccc47 (このIDを非表示/違反報告)
月影 晃(プロフ) - ゆいきさん» コメントありがとうございます!投稿ゆっくりになりますが、救済ルートで書いていきたいと思います!気長にお待ちください! (2020年6月20日 18時) (レス) id: 0889d36c4a (このIDを非表示/違反報告)
ゆいき(プロフ) - 警察学校組全員救済 (2020年6月20日 18時) (レス) id: e371e3bfbd (このIDを非表示/違反報告)
月影 晃(プロフ) - といしさん» 絵心ないのでメーカーで使ってます (2020年5月17日 10時) (レス) id: 0889d36c4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月影 晃 | 作成日時:2020年3月23日 22時