覚醒の前触れ ページ23
「What?(何?)」
「What is this suppose to mean?(一体どういうつもりだ?)」
訝しげに訊ねる。
「我々のボスの指示だ。彼女に危害を加えるつもりはない。」
「Wait a moment,(少し待ってくれ。)」
[Well, (ああ、)………Got it,(解った)]
電話で確認を取る。
「此方も了承を得た。ただし、我々も付き添わせて頂こう。」
「承知した。ではこちらへ、」
春香は数人の捜査官に付き添われて搬送されていった。
〜FBI Side〜
「それで、高宮さんの容態は?」
「幸い命に関わる程ではないそうよ。一応警察病院に搬送されたわ。」
「What?(何?)」
動揺するのも無理はない。
日本警察に身柄を抑えられたも同然なのだ。
「春香の治療が最優先だ。組織の目が光っている病院では危険だからな。」
「シュウ、」
「我々の方からも数人付き添わせている。これが最善だ」
それでも、不安は尽きない。
とはいえ、坏戸中央病院では組織に気取られる恐れがある為、今後も潜入を続けるにはそれが最善なのもまた事実だった。
〜東都警察病院 特別室 春香Side〜
『んっ』
「春香」
「気がついたか?」
『ここは?』
「警察病院ですよ。」
1人の大男が答える。
この人は、確か、
「奴は捕えました。貴女や彼のことは組織には報告されていません。
この病室も隔離された空間、限られた人間しか出入り出来ませんからご心配なく。」
『そうですか。お気遣い、恐れ入ります。』
「脈拍、呼吸に異常はありません。後は受けた傷を治せば問題ないでしょう。」
慣れた様子で医師が対応する。
「少しお時間を頂いても宜しいですかな?」
『それは、彼らも席を外した方が良い内容でしょうか?』
「お願いしたい。」
FBIの中で動揺が感じられる。
『Just a second minutes. please (少し、外で待っていてくれる?)』
「Right, but…. (解った。だが、)」
『If something comes up,can I ask a favor?(何かあればお願いしても良いかしら?)』
「Yeah, feel free to contact us at any time. (勿論だ。何かあれば遠慮なく呼んでくれ。)」
「We'll just wait outside. (俺達は外で待っている。)」
『Thank you.(ありがとう。)』
パタン
春香以外のFBI捜査官は部屋から出ていった。
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作者名:Detective A | 作成日時:2018年5月1日 0時