命懸けの択一 ページ16
パチン
ハサミを入れた音だけが響く。
止まった。
「春香さん、」
『止まったわ。』
「どちらのコードを、」
『それよりあの男を捕らえないと、ジヴァニアはラムに私達のことを報告するつもりよ。』
私も行かなければならないけれど、
「わかった。」
[ああ、頼む。爆弾を確認してくれ。]
連絡をしてくれたらしい。
取り敢えずやるべき事はした。
後は天命を待つのみ。
〜その頃、〜
「そこまでだ! 観念しろ!」
公安と春香の要請したFBIの捜査官達がジヴァニアを追い詰めていた。
「フン」
まさかあの女が爆弾を止めるとは想定外だったが、
まぁ良い。 ラムに報告さえしておけば
携帯を手に取ると、
ガシャン
「うっ」
端末を弾き飛ばし、画面の中心部を一発で撃ち抜いた。
この正確な狙撃。
まさか。
「Rye やはり生きていたか!!」
願ってもないことだ。
あの女はバーボンだけでなく奴も誘き寄せるエサになったとは、
恩に着るよ。クレオパトラ。
男達を動かし、歴史を変えたその異名に相応しく、あの世に送ってやろう。
「久しぶりだな。Zivaniya」
互いにスコープ越しに不敵な笑みを浮かべている。
「フッ 一騎打ちといこうじゃないか Rye」
奴が組織を脱退して以来、勝ち逃げされたままだったが、
これで決着を付けようじゃないか、
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作者名:Detective A | 作成日時:2018年5月1日 0時