探偵学園Q #0 〜前編〜

episode41 ページ41

「メグ...えぇ、行くの〜？」





ぶつぶつうるさいやつだな。





「え〜。」





2人が階段を下りきると、美紅は辺りを調べていた。





「究。」





「え？」





「早く照らして。」





「え？」





究はメグの隣に並んだ。





「うわ...。」





「うわ〜。」





究とメグはあまりの不気味さに声を上げる。





2人はある扉を見つけた。





美紅が辺りを調べ終わり、扉の前に立ったのとほぼ同時だ。





「ん？」





「あ...何？この扉。」





究と美紅が扉を照らす。





「これ、変だよね。」





扉を見た究はそう言った。





「だってさ、ドアノブはあるのに鍵穴が無い。」





究はドアノブを掴み、回そうと試みる。





「回んないし。」





究は諦め、ドアノブから手を離した。





「これを見る限り図形消滅パズルみたいだから、トリックドアなんじゃない？」





美紅は、扉に描かれた龍を照らしながらそう言った。





「ほんとだ。これ、トリックドアだね。」





究も絵を照らす。





「トリックドア？」





メグは知らないようだ。





「うん。ほら、絵の上下に斜めに切り込みがあるじゃん。」





「うん。」





究が解説を始める。





「だから、これを...。」





究は扉の絵に手を伸ばすが、美紅が先に絵をずらした。





「こうやってずらすと...。」





がちゃん、と音がする。





「ほら。」





「ほんとだ...開けるよ。」





自慢げな美紅を無視し、メグは扉を開けようとする。





「あっ、ちょちょちょちょ、ちょっと待ってちょっと待って。」





究は慌ててメグを止めた。





「ほんとちょっと待って。」





「何？」





「あのさ、1、2、3で開けようよ。ね、いい？行くよ。1、2」





メグは究を無視して扉を開く。





「え〜！え！メ、メグ...早いって。こわ、怖いって、ほんと怖い...。」





「蛇とか出たりしてね？」





悪戯な笑みを浮かべ、美紅はそう言った。





「え〜...。」





その時、急に扉が閉まり始めた。

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