探偵学園Q #0 〜前編〜

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ミーンミンミンミーン...





蝉がうるさいある夏の日。





「えー、明日から夏休みですが、中学生最初の夏は、気を抜くことなく、二学期に向けての勉強もするんだぞ。分かったか？」





「「「「はーい」」」」





「よし！」





キーンコーンカーンコーン...





終業のチャイムが鳴り、生徒たちは帰り支度を始める。





そう、ここは中学校。





明日から始まる長い休みに、生徒たちは心躍らせる。





究もまた、その1人であった。





究は鞄を開き、担任の教師を見て笑った。





いつもの“アレ”をやるようだ。





生徒たちがみんな帰ったあと、担任と究はいつものをやり始めた。





究はあらかじめ作っておいたプリントを、担任に渡す。





「福島、千葉、兵庫、長崎。いずれかの県庁を爆破する。今度はホンモノだ。」





担任が問題文を読み上げる。





「おい、爆破するって...今度はホンモノだって...！」





少々パニックになる担任に、究は少し呆れる。





「先生、それ問題ですよ、問題。」





「あ、あぁ、あ、いつものか。あぁ、そうか。」





やっと理解した担任に、問題を出す。





「じゃあ行きますよ。題して！」





「題して？」





「県庁爆破予告事件。」





...そのまんまだよね、題して、とか言うほどでもないよね、と突っ込みたくなる。





「県庁爆破予告事件。」





眉間に皺を寄せた担任が、究の言葉をそっくりそのままオウム返しする。





「犯人が狙っている県を当ててください。犯人は過去に3つの県庁に、おもちゃの爆発物を送って、世間を騒がせました。」







そう言って究は後ろを向き、チョークを手に取った。

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