episode14 ページ14
「キングハデス……？」
全てのピースがはまった音がした。
叫びだしそうになった口を慌てて押さえた。
頭がくらくらする。
Aは何とかして平静を装う。
「団先生に言うなり警察に言うなり好きにしてくれ」
去ろうとする流。
「言わないよ！」
究はその背中に向かってそう声を張り上げた。
「流のおじいさんが誰であろうと関係ない。…流、僕達は仲間でしょ？僕はそう信じてる、だから…」
「信じてるなんて軽々しく言うな！」
流に近づいた究の胸倉を、流は振り向きざまに思いっきり掴んだ。
「究は何もわかってない。僕がどれだけ自分の血を憎んでいるのか…僕は僕一人でこの呪われた運命と闘う。究達に迷惑はかけない」
「ちょっとあんたたち！」
メグの声に、流は慌てて手を離した。
「どうしたの？」
駆け寄ってきたメグに、誰も何も答えない。
「なんで喧嘩してるの？ていうか喧嘩してる場合じゃないでしょ！2人が力を合わせないと冥王星と戦えないじゃない。Aもあんた止めなさいよ、ぼさっと見てないでさ。…戻るわよ。事件はまだ全く解決してない」
メグは足早に戻っていく。
そのあとに続いてさっさと戻ろうとする流の手を掴んだのはA。
「…ごめん、ちょっとだけ、いいかな」
究に先に戻ってもらうように言ったAは、流に向き直った。
「…こうやって、改まって話するのちょっと緊張するんだけど」
「話さないなら戻るぞ」
「わー待って待って！」
踵を返した流に、Aは慌てて抱き着いた。
「このまま聞いて」
いくらこんな時でも、流石の流もこの状況には少しどきどきしてしまう。
中学生男子だから仕方がない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 364人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
癒璃華(プロフ) - 手足さん» きづくの遅くなってすみません！これだけは最後まで書ききるつもりです。最後までお付き合い、よろしくお願いします (2020年12月22日 12時) (
レス) id: c85d21b8f5 (このIDを非表示/違反報告)
手足 - 最後まで描いて欲しいです。いつも応援しています！ (2020年11月9日 7時) (レス) id: 6bae014384 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：癒璃華 | 作成日時：2020年4月29日 15時
