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episode12 ページ12

「あっ、あの、2人はこう、捜査、みたいな事はやらないんですか?」





2人は声を揃えて、えぇ??なんて言う。





「別に、君たちの推理を聞こうなんてな、思ってない、うん。絶対に違う」





最初は何だかんだ言いつつも、今では結構頼られている、なんて実感に浸る暇もなく。





「あっ!そういえばメグ、植物園の正面玄関覚えてる?」



「え…うん」



「開園と閉園の時間、何時だったかわかる?」



「9時開園で、夕方6時まで」



「なるほど…つまり犯人は人目につくから、昼間に行動するのは避けていたって事か」





朋江がどうぞ、なんてお茶を出してくれる。





先ほどの取り乱した姿とは真逆ではあるが、やはり目元が少し赤かった。





「朋江さん」



「…はい」



「この手紙に書いてある、葉月さんの犯した罪について、何か知りませんか?」





Aは流が事件解決を焦って、トンデモ推理をするのではないかと内心ひやひやしていた。





そうなれば、究が流に賭けの事を言ってしまうだろうとも。





「先ほど、警察の方にも聞かれたんですけど、あたしは何も…」



「そうですか…」





手元の、現場に残されていた手紙を見つめる流。





「でも右近さん。あなたは知っていましたね?葉月さんの犯した罪について」



「…えっ」





右近はのろのろと立ち上がる。





「う、右近が?っどうして」



「この手紙を書いたのは、右近さん、あんただ!」





流は立ち上がって右近に手紙を突き付けた。





Aはやっぱり、と額に手を当て、天を仰いだ。





流の事はよくわかる。





ここで違うとはっきり指摘してしまえば、流は確実に意地を張る。





でも、間違った推理を見逃す事は出来ない。





「右近の癖…」





手紙を見た朋江は呟く。





「え…いや…あ、ほら、そんな間違い、誰でも、あるでしょうよ…」



「嘘はやめたほうがいい。あなたが屋根裏部屋に葉月さんを呼び出したんだ」



「っちょっと待って流。今の推理、無理があると思う」



「はいはいストップ。天草くんカマかけようったって、ちょっと強引だよ〜」





精一杯の誤魔化しだった。





「え、カマ?」



「僕はカマなんかかけてない」





騙されかけた究に、流のぶち壊しにする一言。





「…確かに、この間違いは、右近さんの癖かもしれない。でも、これ書いたのって、パソコンで打ったものでしょ?」





…もう、止められない。

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設定タグ:探偵学園Q , Hey!Say!JUMP   
作品ジャンル:恋愛
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癒璃華(プロフ) - 手足さん» きづくの遅くなってすみません!これだけは最後まで書ききるつもりです。最後までお付き合い、よろしくお願いします (2020年12月22日 12時) (レス) id: c85d21b8f5 (このIDを非表示/違反報告)
手足 - 最後まで描いて欲しいです。いつも応援しています! (2020年11月9日 7時) (レス) id: 6bae014384 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:癒璃華 | 作成日時:2020年4月29日 15時

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