episode9 ページ21
中庭のテラスで、女子と男子に分かれてテーブルを囲み、昼食を摂っているQクラスのメンバーと、富永、遠矢、朝吹。
「コレクターを突き止める!?」
メグが朝吹にそう話を振ると、案の定予想通りの答えが返ってきた。
「あたし探偵小説とかすっごく興味あってさぁ、昨日の話聞いたら、興味持っちゃって」
「でも、なんかあったらやばくない…?」
「僕も、良かったら付き合うよ」
隣のテーブルにいた究が口を挟む。
「俺も参加するよ。なんか楽しそうだし」
富永も賛成の意を示すが、え〜?と乗り気でない朝吹。
「ねぇ、遠矢さんも一緒にどう?」
メグが話を振ると、遠矢は躊躇いがちに頷いた。
「天草くんはどう?」
究は昼食を摂らず、本を読んでいた流に話を振る。
「そんなのやるに決まってんじゃーん。やだって言っても天草くんも連れてくからね!」
「別に嫌じゃない。僕も暇だし、手伝ってもいいよ」
ぱたんと本を閉じた流は、ちらりと朝吹に視線を投げかけた。
「…あたしもやる!」
小さく手を挙げ、満面の笑みでそう言った朝吹に、メグは驚きが隠せなかった。
昼休みがもうすぐ終わる、という事で教室に戻り始めた一同。
「なーに年上のお姉さんに色目使ってんの。そんなたらしに育てた覚えはありません!」
「色目を使った覚えも、希ノ峰に育てられた覚えもない」
輪の少し後ろを歩いていた2人。
「ひっ、ひどい…!お腹痛めて産んだのに…!」
「いつだよ」
「一昨日の夜。ほんとにお腹痛かったんだからね!」
「ただの食べ過ぎだろ」
「ひっどーい!人を食い意地張ってるみたいな言い方して!」
「張ってるだろ」
「どこがよ」
「前にアイスのトリプル食べて、その後クレープのトッピング全種類したでかいの食べてたろ」
「何でそれ知ってるの!?恥ずかしいからやめてぇ!!」
ふっ、と笑みを溢す流と、恥ずかし〜、もう顔あつ、とぱたぱたするA。
そんな2人を、少し離れたところで朝吹が羨ましそうに見ているなんて2人は知る由もなかった。
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みゅーちゃん(プロフ) - 癒璃華さん» わぁ〜!楽しみに待っています! (2020年4月17日 1時) (レス) id: 44104ca164 (このIDを非表示/違反報告)
癒璃華(プロフ) - みゅーちゃんさん» 体の心配までして頂いて、ありがとうございます!毎日色々捗りすぎて廃人寸前です。下書きが勝手に佳境を迎えてて毎日頭悩ませながら楽しく書いてます。下書きが完成次第大量投下の予定なので、しばらくお待ちくださいね〜 (2020年4月17日 1時) (レス) id: 1c23a7eb52 (このIDを非表示/違反報告)
みゅーちゃん(プロフ) - 癒璃華さん» 楽しみにしてます!この事態ですから体調にもお気をつけください。 (2020年4月11日 19時) (レス) id: 44104ca164 (このIDを非表示/違反報告)
癒璃華(プロフ) - みゅーちゃんさん» ありがとうございます!現在次々下書きを進めていますので、順次ストックが出来次第更新していきますね〜!コロナ休暇のうちにやっちゃわないと、また止めちゃうので… (2020年4月11日 19時) (レス) id: c85d21b8f5 (このIDを非表示/違反報告)
みゅーちゃん(プロフ) - 癒璃華さん» 早速読ませていただきました!これからも応援しています! (2020年4月11日 15時) (レス) id: 44104ca164 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:癒璃華 | 作成日時:2018年3月22日 19時