#3 episode1 ページ1
昼下がりのミッションルーム。
流とメグは各々ソファに座って読書、キンタと究は格闘の練習をしていた。
Aは流のソファの近くに布団を敷いて呑気にぐーすか昼寝をかましている。
そこに数馬が花束を持って上機嫌にやって来ると、メグはまたかと眉をひそめ、あまつさえ七海が上から降りてくる始末。
ミッションインポッシブルなんて言いながらぐるぐる回される七海。
完全にいつもの光景と化したミッションルームだったが、七海が差し出したディスクで空気が一変した。
「ほら、いつまで寝てんのよ。ミッションなんだから起きなさいよ」
今回のミッションの内容は、証拠は一切残されておらず、被害者はゴミ捨て場に捨てられている連続殺人事件だった。
深追いするな、と七海が釘を刺し、それぞれ捜査にあたる。
「ふあ〜ぁ…」
5人が動き始める中、Aは1人大あくびをしながらぼーっとしていた。
大方、まだ寝惚けているのだろう。
「ほら希ノ峰、お前もさっさと行けよ」
「うーん…」
二度寝しそうなAの肩を流が揺する。
「ほら、行くよ。今回のミッションちゃんと聞いてたのかよ」
「きいてたぁ……むり、おきれない…あまくさくんだっこぉ……」
子供みたいに腕を広げるAに眉をひそめた流は、Aの手首を引っ張って無理やり立たせた。
「子供じゃないんだから」
「うん、うん、わかってる…」
寝ぼけまなこを擦りながらもたもた用意し始めるAの目の下に、うっすらとクマがあるのに流は気付く。
学校でも授業中に爆睡して怒られる事も多いのに珍しい、と流は思いつつミッションルームを出た。
それにふらふらと付いていくAの姿を見ながら、メグは「最近、流のAに対する態度ちょっと柔らかくなったよね」と究に溢した。
「なんていうか、お母さん感……」
「ま、しっかりしてるように見えて危なっかしいとこあるからね、ほっとけないよAは」
「いったぁ！」
扉から出る時にがんっと勢いよく頭をぶつけたA。
「うわっぴゃあ！」
頭を押さえつつ出ていったかと思うと躓いて思いっきり転け、べちっという音と共に地面に大の字になる。
「ね、ほっとけないでしょ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 345人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みゅーちゃん(プロフ) - 癒璃華さん» わぁ〜！楽しみに待っています！ (2020年4月17日 1時) (
レス) id: 44104ca164 (このIDを非表示/違反報告)
癒璃華(プロフ) - みゅーちゃんさん» 体の心配までして頂いて、ありがとうございます！毎日色々捗りすぎて廃人寸前です。下書きが勝手に佳境を迎えてて毎日頭悩ませながら楽しく書いてます。下書きが完成次第大量投下の予定なので、しばらくお待ちくださいね〜 (2020年4月17日 1時) (レス) id: 1c23a7eb52 (このIDを非表示/違反報告)
みゅーちゃん(プロフ) - 癒璃華さん» 楽しみにしてます！この事態ですから体調にもお気をつけください。 (2020年4月11日 19時) (レス) id: 44104ca164 (このIDを非表示/違反報告)
癒璃華(プロフ) - みゅーちゃんさん» ありがとうございます！現在次々下書きを進めていますので、順次ストックが出来次第更新していきますね〜！コロナ休暇のうちにやっちゃわないと、また止めちゃうので… (2020年4月11日 19時) (レス) id: c85d21b8f5 (このIDを非表示/違反報告)
みゅーちゃん(プロフ) - 癒璃華さん» 早速読ませていただきました！これからも応援しています！ (2020年4月11日 15時) (レス) id: 44104ca164 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：癒璃華 | 作成日時：2018年3月22日 19時
