Side story“Height” ページ29
ごくり。
全員の生唾を飲む音が重なる。
保険医が口を開いた瞬間、Aを見守る全員が胸の前で手を組んだ。
「...146.6。」
保険医がそう言った瞬間、わっと歓声があがる。
身体測定。
それは身長が低い者にとっては一大イベントなのである。
「やったぁ！7cmも伸びた！やっと130cm台抜けたぁー！」
入学してすぐの身体測定で、139�僂世辰�A。
喜んでぴょんぴょん飛び跳ねていたが、あ、と何かに気付いたのか、Aは慌てて教室へと走っていく。
計測が終わった人から順番に教室へ帰っていくというシステムで、Aは体操服のままだが、次が体育なので問題ない。
ばぁん！と、勢いよく教室のドアを開けると、案の定クラス中の視線がAへと集まる。
「希ノ峰...ドアは静かに開け「天草くん！私、身長146cmになったよ！140cm台にのったよ！」
担任教師がAを諌めるも、Aは一切聞かず、窓側後ろから2番目に座る流に向かってそう叫んだ。
「やったなA！」
「やっとだな！」
男女関係なく人気があるAは、先に計測を終えて教室に戻ってきていた男子達に囲まれる。
まだ140cm台か、と流はふと思った。
中学2年でその身長は、かなり低い方だ。
女子ですら150cmくらいあるのが普通である...流やAの周りは、だが。
背が高い女子なら、165�僂曚匹△襪里癲�珍しくない。
男子に至っては、180cm近い奴も中にはいる。
「私おっきくなったでしょ!?」
いつの間にやら男子の輪から抜けて、流の隣に来ていたAは目を輝かせた。
「...まだまだだな。」
流はうっとうしげにAを一瞥して、そう言い放った。
かくいう流も151cmしかなく、背の順で並ぶと、前から二番目前後である。
...やばいかもしれない。
「な、なにおぅ...！」
悔しげな表情のAを尻目に、流がひっそりと危機感を覚えた事には、誰も気付かなかった。
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癒璃華(プロフ) - 神代さん» ありがとうございます！これからオリジナル要素もたくさん入れていくので、楽しんでいただけたら嬉しいです♪ (2018年3月18日 18時) (
レス) id: 3f4d3d3429 (このIDを非表示/違反報告)
癒璃華(プロフ) - くるみパンダさん» 更新がかなり開いてしまったのでストーリー忘れますよね、申し訳ないですm(_ _)mなるべく毎日更新できるよう頑張ります！ (2018年3月18日 17時) (レス) id: 3f4d3d3429 (このIDを非表示/違反報告)
神代(プロフ) - 1から読み返して来ました！やっぱり面白いです！これからも頑張ってください！楽しみにしてます (2018年3月18日 14時) (レス) id: a8345a49af (このIDを非表示/違反報告)
くるみパンダ(プロフ) - 1から読み返してきます~~ 楽しみです (2018年3月16日 22時) (レス) id: f2485fbfb6 (このIDを非表示/違反報告)
癒璃華(プロフ) - みゅーちゃんさん» ありがとうございます！頑張りますね♪ (2018年3月15日 20時) (レス) id: 3f4d3d3429 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：癒璃華 | 作成日時：2016年3月22日 11時
