episode20 ページ20
いくら夏とはいえ、夜は暗い。
真っ暗な校舎を、6人はかたまって歩いていた。
「ねぇ、ほんとにいるのかな？この廃校...。」
廊下を照らすのは、自分達の懐中電灯の明かりのみ。
「…なんだよ。」
「ごめん、暗いとこ苦手で…」
流の腕に掴まるAの表情は本当に怯えているようで、流は仕方ないか、とそのままにしてやった。
その時、がらんっ！と大きな音が鳴る。
「あ〜！出た！出た！出た！」
キンタの叫びに慌てて足元を照らすと、ただの金属製のバケツで。
「「キンタ〜！」」
「あー、びっくりしたー。ごめんごめん。」
キンタがバケツを蹴飛ばしただけだったようだ。
「びっくりした〜。」
怖がりの究と、メグは怖がっているようで。
ふと、流だけが立ち止まる。
「みんな...。」
流はすぐ横にあった理科室に足を踏み入れた。
続いて少し先を歩いていた5人が入ってくる。
「どうしたの？流。急に...。」
「いや...あっちの方から、人の声が聞こえたような気がしたんだけど。」
メグの問いに流はそう答えた。
「体育館の方だな。」
「行ってみよう。」
小走りで理科室を出る6人。
だが、流は一緒に出たものの、すぐに立ち止まって4人の背中を見送った。
「行かないのか？」
「...天草くんこそ。」
流の隣には、何かを察知したらしいAがいた。
「一緒に行こう？」
上目遣いで流の顔を覗き込むA。
「...さっきキンタがバケツを蹴飛ばしたところで携帯を落としたんだ。拾っていくから、先に行っておいてくれ。」
いつもはあまりAと合わせる事ない目をしっかり合わせてそう言った流。
「...分かった。」
Aが廊下の角を曲がったのを確認すると、流は振り返る。
「いつまで隠れてるんだよ。」
後ろの空き教室から、あの白い服を着た女性と、男が出てきた。
男はまた、鼻で笑った。
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癒璃華(プロフ) - 神代さん» ありがとうございます！これからオリジナル要素もたくさん入れていくので、楽しんでいただけたら嬉しいです♪ (2018年3月18日 18時) (
レス) id: 3f4d3d3429 (このIDを非表示/違反報告)
癒璃華(プロフ) - くるみパンダさん» 更新がかなり開いてしまったのでストーリー忘れますよね、申し訳ないですm(_ _)mなるべく毎日更新できるよう頑張ります！ (2018年3月18日 17時) (レス) id: 3f4d3d3429 (このIDを非表示/違反報告)
神代(プロフ) - 1から読み返して来ました！やっぱり面白いです！これからも頑張ってください！楽しみにしてます (2018年3月18日 14時) (レス) id: a8345a49af (このIDを非表示/違反報告)
くるみパンダ(プロフ) - 1から読み返してきます~~ 楽しみです (2018年3月16日 22時) (レス) id: f2485fbfb6 (このIDを非表示/違反報告)
癒璃華(プロフ) - みゅーちゃんさん» ありがとうございます！頑張りますね♪ (2018年3月15日 20時) (レス) id: 3f4d3d3429 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：癒璃華 | 作成日時：2016年3月22日 11時
