5:ベルゼビュート ページ23
開いていた扉の隙間から明るい光が漏れ出していた。何やら話し声が聞こえて、私は子供のような好奇心でその光に近付いて中を覗いた。
中には2人。
今の時代ではまだ物珍しいウエディングドレス。それを見事に着こなしている女の人__白いドレスが光を反射してドレス自体がきらきらと光っているようだった__と、宇髄さん。
何を話しているのだろうと思い、耳をドアに近付けた。少し小さい音だが聞こえないわけではなかった。
女の人が何か、意を決したようにゆっくりと言葉を発した。凛とした透き通るような声だった。
「天元は、どう思うの」
「さあな、まあいいんじゃねえの」
宇髄さんの答えを聞いて何かを女の人が呟いて、
「天元、私しあわせになるね」
そう言ってその女の人は宇髄さんの口に____