愛 の 運命 。4

Destiny 159 ページ15

風「 まあまあ飲めって 」


廉「 いや、俺は明日も仕事なんで… 」


風「 そんな堅いこと言うなって〜
俺らも明日仕事だけど？ 」


廉「 アホっすか 」


風「 おいおい、
優しいお兄さんのことをアホだと？あ？ 」


廉「 いいーっ！ギブ！ギブっす！
うああああ！ 」




風磨くんとプロレスごっこを始めてしまった廉を
見つめながらまたチビチビとお酒を飲んでいると。





優「 Aちゃんの彼氏、
ほんとにいいキャラしてるよな〜

イケメンなのに話しやすいってかさ！ 」



さっきから廉のことをベタ褒めな岸先輩。

本人を目の前にしても
素直に褒めまくっている。


それどころではない廉の耳には
届いていないみたいだが。




『 そうですかね 』


優「 謙遜すんなって 」


岸先輩は無意識に私の頭を撫でるけど、
廉にバレないか、こっちは気が気でならない。




『 あーーてか！そんなことより！
岸先輩まだなんか飲みます？ 』


優「 うぇ？あーうん、まだ飲もうかな 」



颯爽と話を逸らして、メニュー表を渡す。

1人でホッと胸をなでおろすと、今度は。




優「 Aちゃんもなんか飲む？ 」


メニュー表を私にも見せてくれて、
さらに密着する2人の距離。

この人、絶対距離感バカだ。




『 私はまだあるからいいです！ 』


優「 ふーん、そ！ 」



岸先輩はまた1人でメニューに視線を戻したので
なんとか問題は起こらなさそうだ。




幸い、廉はまだ風磨くんと
楽しそうに話していたから

私は何もなかったように、
またお酒を飲み始めた。

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