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▼ 備考

【過去】

幼少期から、兄が大好きだった。勉強も運動もできて、いつも一緒に居てくれた優しくて格好の良い、憧れの兄。
父と母、そして8つ歳上の兄との4人家族での生活で、至って平凡にけれども幸せに暮らしていたのだが、それはたった1つの出来事によって崩れ去った。
彼女が8歳の頃に兄が異能力者であることが発覚。両親は異能力を持たなかった為突然変異の異能力者として両親は兄を遠ざけ、そして彼女も同じ異能力者かもしれない…と、兄と共に施設へと預けられた。
兄は自分が異能力者であるというのを隠しながら施設での生活が2年と過ぎた頃、当時すでに働いていた兄と共に施設を出て2人で生活をすることになる。
兄は彼女の事を大切に育ててくれて、忘れかけていた愛情をたくさん注いでくれた。

「ひばりには俺がいる、絶対に1人にしない。」

それが、兄の口癖だった。


2月25日。兄の誕生日。
誕生日のお祝いに美味しいご飯を作って兄の帰りを待っていたが、何時になってもその日兄が家に帰ってくることはなかった。
仕事中、異能力者の攻撃によって命を落としてしまったというなんとも残酷な連絡が彼女の元に届いたのは明くる日のこと。
その瞬間、彼女の中で何かが崩れた。


____…絶対に1人にしないって約束したのに……。

…お兄ちゃんの嘘つき____。


人は、誰かと一緒にいるときの喜びなんかを知ってるから。
自分にとって、大切な存在をつくるから。
その人がいなくなった時に寂しいという感情を、裏切られたという気持ちを、感じてしまうのだ。
何だかんだ両親のことも大好きだったからこそ、捨てられたと知った時に悲しくなった。言葉にできない気持ちが溢れてその事実を信じたくなくて。兄にもう二度と会えないという現実がどうやっても受け止められそうになくて。

一人になって寂しくなって、こんにも胸が張り裂けそうな程に辛い思いをして涙を流すくらいなら。
信用する人も、仲のいい人も、憧れる人も。
最初から作らなければいい____


_____だからもう、私は1人でいい。
その方が楽だから。
……もう、こんな思いをしなくてもいいから。

そんな考えてに至った彼女は、極力人と関わり合わないように、そして敢えて人を寄せ付けないようにあんな性格で振る舞うようになった。

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砂和(プロフ) - fiaさん» こんばんは、お声かけありがとうございます!是非とも関係を組ませて頂きたいです。fia様のボードにお邪魔させて頂きますね…! (2021年11月17日 19時) (レス) id: 3c22397930 (このIDを非表示/違反報告)
fia(プロフ) - コメント失礼致します。同企画に参加しております『貴船修』の親のfiaと申します。宜しければ、ひばりさんと関係を組ませて頂きたく参上致しました。ご検討のほどよろしくお願い致します。 (2021年11月17日 18時) (レス) @page9 id: 5a762d2ed0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:砂和 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年11月12日 23時

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