愛の運命。 (ページ7)

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Destiny 7 ページ7

『ねーどこ行くのー？』

廉も服を着替えるからと
久しぶりに入った廉の部屋。

廉「んーどこ行きたい？」

廉は服を着替えながら適当にそう答えた。

『え、ノープラン！？』

廉「だって別に行きたいとこないし」

『じゃあ何で誘ったのさ』

廉が一方的に私を誘うのはいつも
どうしても行きたい場所がある時だったから、、

廉「行きたいとこなかったら
誘ったらあかんのかよ」

いつの間にか着替え終わった廉が
私の目の前に現れる。

『いや、別に …… いいけど、』

私が答えると、廉は強引に私の手を引いて
部屋から連れ出した。

なんだか今日の廉は変だ。

いつもよりズルい、
なんて廉の大きな背中を見てそう思う。

・

さっき掴まれた手は離されることなく
手を繋いだまま見慣れた道を歩く。

『手繋ぐなんて小学生以来だね』

廉はははっと笑って
繋いだ手をぶんぶん振り始めた。

まるで小さな子供みたいに無邪気に。

特に目的地もないけど、
ブラブラ歩きながらしょうもない話で笑い合う。

そんな2人だけの時間がたまらなく幸せだった。

廉「なあ、A 」

『ん？』

廉「遠いとこ行かん？」

『遠いとこ？』

そう呟く廉は一心に空を見上げてて
その横顔はとても綺麗だった。

『廉の行きたいとこならどこでもいいよ』

廉は私を見てニコッと微笑むと、
また優しく私の手を引っ張った。