愛の運命。 (ページ21)

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Destiny 21 ページ21

そんな体育祭シーズンも幕を閉じ、
学校はいよいよ夏休みに入った。

『ねーだから何で毎日来んのさ』

最近部活が終わると毎日のように家に来て
アイスを食い散らして帰っていく廉。

廉「ええやん、この部屋落ち着くねん」

『変態』

廉「は？何やましいこと考えてんねん」

『べっ、別にそういう意味じゃないし！
廉こそ何考えてんのよ！』

廉「わーかったから落ち着け」

近くにあった特大サイズうさぎ抱き枕で
バシバシ叩く私を冷静になだめる廉。

それがまたイラっとして
廉が食べていたアイスに強引にかぶりついた。

廉「おい！何すんねん！」

『ん～～～頭キーーーーーングなるわ』

廉「大げさやし、キングて何やねん

しかも何で関西弁？

って突っ込むとこ満載やけど
何勝手に俺のアイス食うてんねん！」

『うるさいうるさい』

手でしっしっと廉をあしらって
思いっきりアイスの味を堪能する。

廉「 A 、アーン」

そしたら珍しく廉がアーンって
アイスを私の口に運んでくれ……

と、思いきやパクッと自分で食べる廉。

ポカーンと口を開ける私を見て
大爆笑してる廉。

『嫌い！もう廉なんか大っ嫌い！』

ぽかぽかと廉を叩く私の腕は
簡単に掴まれてそのまま引っ張られた。

『えっ、』

唇が触れそうなぐらいの距離まで引っ張られて
じっと見つめてくる廉。

たまに見せるこの真剣な顔とか、
強引なところがたまらなく大好きで。

振り回されてるのに、拒めない。

廉「嫌いとか、言うなや」

小さく呟く廉は
いつもそうやって期待させる。

ううん、違う。
私が勝手に勘違いしてしまうんだ。

廉にとってはただの幼馴染なのに、
もしかしたら…… って思っちゃう。

私は君が、大好きだから。

『ご、めん』

廉「俺も、ごめん。からかいすぎたな」

優しく笑って、頭を撫でて、そっと抱きしめて
そんな君の行動１つ１つが大好きだから。

『許す』

拒めないんだ、君の全部。