夢を抱きしめて-R.F-

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((ｶﾞﾗｯ!









藤「A！！」









「りゅう…。」









昨日も病院に行ったのに、Aの姿は変わり果てていた。









点滴も、酸素吸入器もつけた姿は…




俺の知っているAじゃない。









「だいじょ…うぶや…から…。





生き抜く……… か…ら…。






何…も……しん…ぱいいら……んで…。」









こんな状態になっても笑顔を浮かべようとするA。









笑わなあかんのは俺の方やのに…。









何もできひん自分の無力さを呪うこと


しかできない。









藤「俺は…どうしたらいい…？なぁ…。


ここにいてもAの苦しみが



分からへん……。」









泣いたらアカンって分かってても



溢れてくる涙。









「そ…んな顔…させてごめん…。




泣かせ…てごめ…ん。」









耳を近づけんな聞こえんぐらいの








小さくて儚い声。









藤「俺絶対日本一なるから！


絶対勝つから！





だからAも……





死なんといてや……！！？」









視界はグチャグチャで、大好きな人の





顔も見えへん。









「待って……る…。」









その言葉を最後にAは手術室に


運ばれて行った。









藤「A……。」









彼女の壮絶な戦いが始まる。









俺も…行かなあかんな……。

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