水深74m ページ26
眠れなくて部屋を飛び出して
勝手に足が向かった先はプールだった。
無性にAに会いたくなった。
ここに来れば会えんじゃねーかって期待は
見事に叶って。
ただ、空を見つめて水面を浮くAに見とれた。
コイツは水が良く似合う。
夢のAが消えた理由…
コイツに聞けば
何か分かると思って聞いてしまった。
A「ある…。そう思ったことがある気がする…。」
「いつ？なんでェ？！」
A「うーん…。いつだったか思い出せないけど。」
「消えても良いって思うくらい嫌なことが…」
A「あ、違う違う！
消えても良いって思うくらい
良いことがあったんだよ！」
どーゆーことだ？
A「でも、なんだか良く思い出せないや。」
Aはプールから上がって
キャップとゴーグルを外し
オレの隣に座った。
A「ねぇ、靖友。
明日…見に行っても良い？」
「ハァ？！見に来るって…インハイ？」
A「あ、嫌なら行かない。」
嫌なわけねーじゃねェか。
コイツから来るなんて言うとは思ってもなかったぜ。
「アー…でもオレ、一番にはなれねーヨ？」
A「うん。東堂に聞いた。
でも、靖友がゴールへ繋ぐとこ…
一番にゴールへ繋ぐとこを…」
A…
もしかして…
オレと同じ気持ちを抱いてんじゃ…
A「見てやっても良いよ！」
「ハァ？！
なんでンな偉そうなんだヨ？！」
期待して損したぜ。
A「見ててあげるから！
だから…前だけ見て走って。」
「わァってんヨ。
オレはいつも前を向いて走ってんだ。」
A「うん。知ってる。
靖友、3日目も行くから。」
「おう。2日目はァ？」
A「明後日はプール使用日！
昼間じゃないとタッチ板使えないから！」
おめェらしいヨ。
それで良いんだ。
「オレが練習参加するまでにタイム伸ばしとけヨ。
今年も負けた方が
練習の後ジュース奢んだからな。」
A「挑むところだ！」
寮に戻ってベッドに潜ると
寝付けなかったのがウソのように
朝までぐっすり眠った。
オレの高校生活、
最初で最後のインターハイが始まる。
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eye(プロフ) - Ａｋｋｉｙさん» コメントありがとうございます。私と遠すぎる初恋を思い返しながら書きました(笑)結構前に書いたものなので特に読みにくいものなんですが、お楽しみ頂けたようで嬉しく思います(^^) (2016年5月20日 16時) (
レス) id: ec48e3633d (このIDを非表示/違反報告)
Ａｋｋｉｙ(プロフ) - 一気に読みました。遠い初恋を思い出しました(笑) 爽やかなお話しに、このくすみきった心が洗われ清々しい気持ちです＼(^-^)／ (2016年5月20日 1時) (レス) id: ccff988e52 (このIDを非表示/違反報告)
篠山りぃな(篠崎りぃな)(プロフ) - eyeさん» はい！ふぁいとです！ (2015年10月17日 6時) (レス) id: c4fd259c0d (このIDを非表示/違反報告)
eye(プロフ) - 篠山りぃな(篠崎りぃな)さん» 応援ありがとうございます(^^)楽しみにして下さる方がいるっていうのは書く意欲が高まります！ (2015年10月16日 21時) (レス) id: cbecc21577 (このIDを非表示/違反報告)
篠山りぃな(篠崎りぃな)(プロフ) - eyeさん» いえいえ！こちらこそありがとうございました！隣人シリーズのペースが上がるとは！とっても嬉しいです！頑張ってください！ (2015年10月16日 20時) (レス) id: c4fd259c0d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：eye | 作成日時：2015年9月29日 19時
