D7 ページ8
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すぐにベンは帰ってきた。表情は重たいまま。
イ「どうだった？…マルは？」
ベ「戻らないって。」
そう言ったベンはひどく落ち込んでいるようだ。
「ベン？何があったかわからないけどここで諦めてはだめよ。」
ベ「マルに言われたんだ。私には無理だって…」
「ベン…」
背中を軽く叩けば小さくため息をつくベン。何か、なんでもいいから伝えようとした時だった。
「きゃあ！！！」
ベ「スノー？！」
『大人しくしなければこいつの命はない』
隙を見せてはいけないと言われてたのに…。焦るベンに近づくもう1人の男。
ハ「ベン王？お前はこっちだ。」
ベ「スノーをどうする気だ！」
ハ「シーッ！騒いだら、命はない。」
連れていけと赤い服の男が言うと私の手を掴んでいる男は路地の奥へ進んでいく。
「ベン！」
『静かにしろ！あぁもう！』
「っ…」
叫んだことが気に食わなかったのか男が私の首の後ろを強く叩く。意識が……。
「…？っベン！！！いった…」
ハ「急に起き上がるな。」
「あなた…」
これで冷やしておけと冷たいタオルを渡してきた人はさっきいた赤い服の男の人。
「ベンをどこにやったの？何をする気なの？」
ハ「なーに、マルが大人しくウーマに会いにいけば何の問題もない。」
「…あなたもヴィランズ、よね？」
ハ「流石オラドン生まれだな。何も知らないお姫様。」
そう言った彼は左手に持った鉤をこちらに向けてくる。もしかして…
「フック船長…」
ハ「そうだ俺の父さんはキャプテン・フック！…俺はハリー・フックだ。」
よろしくお姫様？とわざとらしくお辞儀をされる。
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作者名：ちくわ | 作成日時：2022年5月26日 15時
