ディセンダント/ジェイ

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今日はオラドン高校の行事「ファミリーデイ」…要は学校に家族を招待して一緒に過ごす日。


寮生活だから久しぶりにママに会うのは嬉しいんだけど…


カ「なぁ、スノーはあいつらのとこ行かないのか？」


少しみんなの輪から外れたところで様子を伺っていればカルロスにほら、あの辺の…とベンたちの方をくるくる指して言われる。



「私はいいの。だってあっちに行ったら踊らなくちゃいけないもの。」


私がそう伝えればはてなが10個くらい浮かんでるような顔をするカルロス。


「あー、つまり…そのー、ダンスが苦手なの。」


カ「…まじかよ！王子や王女はみんな"お得意"なのかと思ってた。」


カルロスはわざとらしく「お得意」をエアクオートで際立たせる。


「誰だって苦手なものはあるのよ。カルロスだって犬が…あ。」


カ「俺はもう平気。デュードだっているし。」


ニヤリと笑ったカルロスはいかにもヴィランズと言った顔をしていた。


「はぁ…。」


カ「ため息つくなって。ジェイに教えてもらえば？」


「なんで？！」


ジェイの名前が急に出た私は思ったよりも大きな声を出してしまい口を手で塞ぐ。みんなにジロジロ見られるけど苦笑いをして誤魔化す。


カ「なんだよ。ジェイはダンス上手いから出来る様になるには教わったほうがいいかなって…もしかしてケンカしてる？」


「してないしてない。」


カ「最近トーニーの練習も観に来ないし、なんかよそよそしいからケンカしてんのかと思ってた。ジェイはこの前クッキー見せびらかしにきたけど失礼なことスノーにしたんじゃないかって俺すっごく悩んでた。」



ケンカしてないなら決まりだな！俺からジェイに言っとく。なんてグーサインをするカルロス。


トーニーの練習観に行けなかったのも、よそよそしいのも全部ジェイといると心臓が破裂しそうだからなんて言えずにえぇ、お願い…と力のない声で返事をしてしまった。


カ「お礼はクッキーでよろしく。」


「え？…あ！」


もうそろそろ始まるだろ？行こうぜ。と背中を叩かれる。


ジェイとカルロスは一緒にいることが多いから久しぶりにたくさん話したけど…本当にロスト島で育ったの？って思うくらいに意地悪も悪戯もしなくなった。



ベンの初仕事はこのまま最高に終わりそう！



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ダンスが得意なのはどちらかと言えばカルロスな気もしますがここはお話のためにジェイということにさせてください！

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